
大谷翔平
MLBナ・リーグ地区シリーズ(NLDS)第3戦が10月6日(日本時間7日)におこなわれ、ワールドシリーズ(WS)3連覇を目指すロサンゼルス・ドジャースが敵地でアトランタ・ブレーブスに3-1で勝利。通算2勝1敗とするとともに、リーグチャンピオンシップシリーズ(LCS)進出に王手をかけた。
この日の両チームの先発はブ軍がクリス・セール、ド軍が山本由伸と、MLBを代表するエース対決となった。両投手の激突は8月27日(同28日)に続いてのもの。前回の山本は6回1/3を初回先頭打者によるソロホームラン一本に抑えたが、セールがそれを上回る投球を披露。9回5安打完封、11奪三振とド軍ナインは手も足も出なかった。
しかし、この日のド軍打線のセールへのアプローチは違っていた。
「ド軍打線といえば、大谷翔平に代表されるように早打ちが代名詞。とにかく一球めから振っていき、それが続いて1イニング5球未満で3アウトなんてこともよくありました。前回のセールとの対決も同じで、9回完封でも投球数はわずか109球。ド軍の早打ちの結果です。
ところが、この日は初回から球数を多く投げさせることを意識したようで、際どいコースはファールで粘り、ボール球には手を出さない。その結果、初回から20球以上投げさせました。セールは5回を3失点で抑えましたが、球数は95球。これが早い回での降板につながりました。
一方山本は、前回のセールとの対決に『悔しさしかありません』と語っていた通り、初回から気迫のピッチングでブ軍打線を圧倒。7回被安打4、自責点は1と見事な投球で勝ち投手になりました。奪った三振もPS自己最多の10を数えました」(現地記者)
では、復活の期待がかかる大谷はどうだったか。
「ここまで大谷は2試合合計8打数2安打でしたが、長打、打点はなし。ホームランに至ってはレギュラーシーズンから数えると、20試合、94打席出ていなかったんです。シーズン後半に負傷者リスト(IL)入りしたこともあり、ファンは重く受け止めていたようです。これまでの活躍から地元ロスでは大谷のことを“神”のように讃えていましたが、ついには『大谷を外せ!』といった論調になっています。
また、デーブ・ロバーツ監督も『ショウヘイはボール球を追いかけている』と不調を認め、打順を変えることを示唆していました。そして試合では1番ではなく、6年ぶりの5番としての出場になりました」(前出記者)
ある意味、“劇薬”ともとれる5番降格だったが、2打数0安打、1四球、1三振と、またしても快音は聞かれず。初回は2死、一、二塁のチャンスで空振り三振に倒れ、先制の好機を潰した。
「大谷の不振は深刻ですが、同じように頭が痛いのはタイムリー欠乏症です。NLDSの3試合でド軍は、5、2、3と計10点取っていますが、すべてホームランによるものなのです。タイムリーが出ないのは打線につながりがないこと、スコアリングポジションに打者を送れないことなど多くの理由があります。この試合でも象徴的なケースがありました。8回表、大谷が無死から四球で出塁。スコアは3-1と僅差でした。次打者のミゲル・ロハスはファールを打った際に腰を痛め、トミー・エドマンが代打となった。彼はここまでの2戦で5打数0安打。明らかに調子を崩していただけに誰もが犠打を予想しました。
ところが、ロバーツ監督はバントのサインは出さずに強行。結局一塁フライに倒れ、後続も凡打でチャンスを逃しているのです。
確かに3戦ともホームランが出ていることはいいことですが、タイムリーなしは深刻です。しかも進塁打を自ら拒否するような策しかとれていないわけです。今後に向け、不安しかありません」(スポーツ紙記者)
NLDS第2戦終了後、フレディ・フリーマン一塁手は打線について「本塁打を打たなくても、何とか得点する方法を見つけなければならない。今の私たちにとって、それが最大の課題だと思う」と振り返った。
しかし、NLDS第3戦が終わっても、その方法はまだ見つかっていない。
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