
選手たちにあいさつする工藤公康新監督(写真・スポーツ報知/共同通信イメージズ)
中日ドラゴンズの新監督に就任した工藤公康氏は、“優勝請負人”の異名をとる。29年間の現役生活で西武、ダイエー、巨人、横浜と渡り歩き、14度のリーグ優勝、11度の日本一に輝いた。
監督としての実績も図抜けている。2015年に福岡ソフトバンクホークス監督に就任すると、3度のリーグ優勝を果たし、日本一を5度達成。日本シリーズに5度進出し、すべてで優勝したわけで、短期決戦での采配にも定評がある。
同時に、選手を育てることにも長けた指揮官だった。東浜巨、千賀滉大らを一流の投手に育て、「育てながら勝つ」という、もっとも難しいことを両立させている。
「現役時代から球界きっての理論派として有名でした。ピッチング・バイブルのDVDを自主製作し、若手に配っていたほどですからね。
中日には高橋宏斗をはじめ、金丸夢斗ら若く有望な投手が多くいますから、彼らの育成にも期待が高まっています。そして、なにより根尾昂ですね。なんとか彼が一人前になってほしいというのは、ドラゴンズファンの悲願でもありますから」(スポーツ紙中日担当記者)
2018年のドラフト会議で、根尾は日ハム、巨人、ヤクルト、そして中日と4球団から1位指名を受け、中日へ。契約金1億円・出来高5000万円、年俸1500万円と、最高条件による入団だった(金額は推定)。
また、大阪桐蔭高時代はショートとピッチャーの二刀流で話題を呼んだが、ドラフト会議当日の会見では「ポジションはショート一本でいかせてくださいとお伝えしました」と遊撃手に専念することを宣言した。
しかし、入団後はプロの高い壁にぶち当たった。外野手へのコンバートを経て、4年前の2022年には遊撃手と投手の二刀流へ挑戦。翌2023年からは本格的に投手一本へと絞ったものの、期待されたほどの結果を残せていない。
「根尾は中学2年生ごろまでスキーもやっていて、全国大会で優勝するほどの腕前だったようです。学業のほうも優秀で、まさに文武両道。それが、しっかりとした野球理論を構築するのに役立っているようです。
ところが、それがプロ入り後に足枷になっているともっぱらなんです。自分の理論を持っているばかりに、コーチたちのアドバイスに『聞く耳を持たない』とまで言われた時期もありました。
そこに、球界きっての理論派の工藤氏が監督になった。チーム関係者としては、工藤監督に根尾の理論を一度ぶっ壊してもらって、新たな気持ちで野球に取り組んでもらいたいと思っているようです。根尾は素晴らしい才能を持っており、うまくハマれば一気に開花するでしょう。まさに“再生工場”ですね」(前出記者)
現在、秋季キャンプに備え、ナゴヤ球場で練習をおこなっている中日ナイン。10月19日、根尾はシート打撃に登板し、打者5人を1安打に封じた。先頭打者にヒットを許すも、その後の4人には外野に打球を飛ばさせず、力のこもったピッチングだった。
そして、目立ったのはヘアスタイル。サイドを刈り上げ、帽子をかぶっていれば、まるで高校球児のような丸刈りに見える。工藤新監督を迎え、気合が入りまくりのようだった。
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