
13年ぶりに12球団すべてが事前に1位指名を公表しないなかでおこなわれた2026年のプロ野球ドラフト会議(写真・桑原 靖)
10月22日放送の『プロ野球ドラフト会議2026』(TBS系)が描いた親子の再現VTRをめぐり、視聴者の反応が割れている。
「番組では、交渉権を獲得する会議の合間に、有望選手の歩みや親子の絆を、本人や家族へのインタビューをまじえた再現ドラマ形式で紹介しました。
たとえば、甲子園史上最速の156km/hをマークし、高校からメジャーリーグ挑戦を決めたものの、巨人が強行指名した横浜高校エースの織田翔希選手は、幼いころ、なかなか体が大きくならなかったそうです。そんな織田選手のため、お母さんが食事方法を研究して体づくりを支え、忙しい家事の合間を縫ってトスバッティングにつき合いました。そういったエピソードが、俳優による再現ドラマで描かれたのです。中学校の卒業式で、織田選手がお母さんに贈ったという手紙も紹介されました」(スポーツ紙記者)
こうした感動的な演出に、Xでは
《ドラフト会議の再現ドラマ見てボロ泣きしてる》
《まじでくしゃくしゃになるくらい泣いた》
と、心を動かされたという多くの投稿が寄せられた。
しかしその一方、《バラエティ要素減らして欲しい》という声が上がったのも事実。選手の背景を知る楽しみはあるが、指名の行方を見たい視聴者と“温度差”が出たようだ。
「家族のドラマを入れれば、ふだんはスポーツに興味を持たない視聴者へも間口が広がります。逆に、コアな野球ファンにすれば、ドラフト当日は球団の思惑、指名選手の表情などを知りたいと感じます。その比重に賛否が分かれるのは仕方ないのかもしれません」(前出・スポーツ紙記者)
スポーツ中継のバラエティ化は、TBSに限った話ではない。
「6月20日に放送されたサッカーW杯に向けての特番『緊急生放送! FIFAワールドカップの今知りたいこと、全部わかりますSP』(日本テレビ系)では、明石家さんまさんが日本代表の堂安律選手との対談で、堂安選手を『お前』と呼ぶ場面があり、物議を醸しました。娯楽的な演出を加え、幅広い視聴者に届けようとする手法は、今後も議論を呼ぶでしょう」(同前)
コア層に向け会議を淡々と伝えるか、視聴率を狙いメロドラマを入れるか……。制作陣は、番組の意義を根本から問い直す岐路に立たされている。
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