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前園真聖に城彰二…元日本代表メンバーが「西野朗」を語る

スポーツ 投稿日:2018.06.28 06:00FLASH編集部

前園真聖に城彰二…元日本代表メンバーが「西野朗」を語る

 

 W杯ロシア大会で日本代表の監督を務める西野朗氏。かつて西野監督のもと、アトランタ五輪でプレーした元日本代表メンバーが、西野監督について語ってくれた。

 

 

前園真聖(44)

 

 アトランタ五輪のチームは個性派揃い。やんちゃで生意気な集団でした(笑)。ブラジル相手でも「これまでどおりのサッカーをやろうぜ!」と西野さんに話したくらいですから。西野さんはそれをちゃんと聞く。そのうえで、スカウティングなんてない時代に自ら相手の情報を集めてきて、自分の戦略を話す。

 

「守備的にいって、少ないチャンスに賭ける」と選手に考えを押し通す強さもあった。

 

 今回も “西野色” は出ていると思います。だから、原口元気のようにさまざまなシステムに対応できる選手が入った。

 

 いまの代表は海外での経験値がある選手が多くて、世界との差は小さい。戦い方次第でチャンスがあるし、うまくコントロールしてくれると思う。選手のよさを引き出して、自信を持たせて送り出す監督ですから。

 

城彰二(42)

 

 引退まで多くの監督のもとでプレーしてきましたが、これほどコミュニケーションをうまく取れる監督はいませんでした。宿舎や食事のときでも声をかけ、選手の状態を知ろうとする。監督というより、いい兄貴分という感じでした。

 

 ハンガリー戦でヒデ(中田英寿)が外された原因は自分の意見を言いすぎた、となっていますが、じつは違う。勝ち進むには多くの得点が必要だった。

 

 そこで監督、コーチ、選手皆で意見を言い合って出した結論が、中盤でボールを奪い、素早く攻撃に移るためにエース格のヒデを外し、守備的なボランチをもう一枚入れるということ。勇気が必要な決断だったと思います。

 

 西野サッカーは変幻自在というか、相手に合わせて考えられるシステムがある。今回の代表でもそこに期待したいです。

 

●遠藤彰弘(42)

 

 今回のキーマンは香川真司だと思います。彼のパフォーマンスが上がると、代表のサッカーは変わってくる。間に合うと計算しての選出でしょう。

 

 西野さんの性格を考えると、選手のなかに切り札を作ると思うんですよ。アトランタ五輪では(松原)良香さんだったんじゃないかな。今回の切り札は乾貴士か柴崎岳じゃないかと思っています。

 

●松原良香(43)

 

 当時は、“ドーハの悲劇” があり、若い世代でも日本はアジアを勝ち抜けない低迷期でした。

 

 そこで西野さんと山本昌邦コーチから言われたのが、「勝てないのは世界での経験がないから。若い世代のお前たちが世界に出ていくんだ」ということ。これに後押しされて、僕はJリーグの前に単身ウルグアイに行くことになった。苦しいことが多かったけど、そこでの経験がアトランタ五輪に繋がっています。

 

 逆境を乗り越えるところが西野さんの魅力。その感覚、おいしさを西野さんはわかっているから、楽しいんじゃないかと思いますね。期待していますよ。

 

●白井博幸(43)

 

 アトランタ五輪予選のサウジアラビア戦前に、「(相手のエースだった)ドサリはお前にまかせるよ」と西野さんに言われたんです。

 

 DFとして、やりがいのある仕事をまかせてもらえて嬉しかった。でも試合では、コーナーキックの出所が一瞬かぶって見えなかった隙に、ドサリに1点決められてしまった。本当に悔しかった。今でも思い出します。

 

 昌子源とかいい選手もいますが、ここ数年センターバックが育っていない気がしています。西野さんは選手の組み合わせを考える力に長けているので、選んだ選手をどう使うのか楽しみです。

 

まえぞのまさきよ
1973年10月29日生まれ 鹿児島県出身 鹿児島実業高時代から将来を嘱望されたドリブラー。アトランタ五輪では主将を務めた。現在は解説者のほか、『ワイドナショー』でも活躍中

 

じょうしょうじ
1975年6月17日生まれ 北海道出身 鹿児島実業高では前園の2年後輩。アトランタ五輪、フランスW杯はエースとして全試合に出場。現在、日本サッカー協会アンバサダーとして活動

 

えんどうあきひろ
1975年9月18日生まれ 鹿児島県出身 1994年に横浜マリノスに入団、中盤の要としてプロ生活を14年間続けた。弟はG大阪の遠藤保仁。現在は「遠藤塾」のコーチや解説者として活躍中

 

まつばらよしか
1974年8月19日生まれ 静岡県出身 1993年、Jリーグを経ずにウルグアイのペニャロールに入団。その後は国内外の12のクラブでプレー。2018年、筑波大学大学院で修士号を取得した

 

しらいひろゆき
1974年6月17日生まれ 静岡県出身 1993年に清水エスパルスに入団し、2008年にFC琉球で引退。2013年から名古屋経済大学サッカー部のコーチを務め、今季から監督として指揮を執る

 

(週刊FLASH 2018年6月26日号)

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