スポーツ
3戦連続4得点!香川真司を食った「南野拓実」16歳の誓い
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2018.10.25 06:00 最終更新日:2018.10.25 10:20
「絶対に見返してやる!」
南野拓実(23)は、ロシアW杯メンバー落選の報を聞いたとき、周囲の人間にこう宣言していたという。
【関連記事:【写真特集】いま振り返るロシアW杯日本ーコロンビア】
それから5カ月余り、南野は有言実行を結果で示した。森保ジャパン発足から3戦連発4得点。試合後「3戦連発は、もちろん狙っていました」と言った、強気な姿勢も彼の魅力だ。
それは、幼いころから培われていた。幼稚園時から練習に参加していたゼッセル熊取FCの杉山恵三代表が振り返る。
「いつまでもボールを蹴っているような子供でした。幼稚園時代は、みんなに出場機会を与えていた。それである試合で『拓実、交代やぞ』と下げると、『先生、なんで交代さすん? 僕、サッカー好きやから、もっと出してや』と。
たくさんの子供を見てきましたが、そういうことを口にしたのは彼だけでした」
同クラブの比嘉陽一コーチも、負けず嫌いな性格を目のあたりにした。
「公式戦ではあまり勝てなくて悔しい思いをしていたんですが、どの試合でも負けたら泣いて帰っていきました」
その後、彼はセレッソ大阪U-15に進み、各カテゴリーの日本代表にも選出された。2011年にメキシコで開催されたU-17W杯ではCF(センターフォワード)として日本をベスト8に導く活躍をした。
だが、自身は満足のいく結果ではなかったようだ。帰国後、通学していた大阪・興國高校のサッカー部監督の内野智章氏に悔しい胸の内を打ち明けた。
「大会の感想を聞くと、『自信になる部分はあったけど、ここから先は、今みたいなCFでは成長は難しい』と言ってきたんです。
世界のCFは大柄で、スピードもある。彼も日本では身体能力が高いほうですが、世界はもっとすごい。そこをしっかり分析し、『これからはCFではなく、トップ下にポジションを下げていったほうがいいと思っています』と言うわけです。
また、『そこで勝負するなら、ドリブルでもっと仕掛けなければ』とも。ウルグアイ戦は、ポジションもドリブルも、あのときに言ったとおり。16歳の時点で、現在のことを思い描きはじめていたんだなあと、再確認して驚きました」
日本代表の森保一監督(50)は就任以来、新旧交代を強調してきた。
「それは多くのポジションで求められているが、香川真司のトップ下は後継者不在で、もっとも世代交代が難しいのではといわれてきた。だが南野の活躍で、それは杞憂に終わった」(スポーツ紙記者)
南野の活躍をもっとも喜んでいるのは、森保監督なのかもしれない。
(週刊FLASH 2018年11月6日号)