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愛甲猛「ロッテ入団が決まったらカラオケデュエットで3万円も」

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2018.11.04 20:00 最終更新日:2018.11.04 20:00

愛甲猛「ロッテ入団が決まったらカラオケデュエットで3万円も」

 

 2018年も逸材揃いだったプロ野球ドラフト会議。東大合格より難しいといわれる世界に飛び込んだ、かつての「選ばれしエリート」である元ロッテ愛甲猛(56)を訪ねた。

 

「ドラフト翌日、ロッテのスカウトが学校に来たけど、『用事があるから』と帰りました。ドラフト前は、大洋(ホエールズ)が『原(辰徳)の抽選が外れたら1位で行くから』と、いちばん熱心に誘ってくれていたんですけどね」

 

 

 1980年、夏の甲子園で優勝した横浜高校のエースは、まさかのロッテ1位指名に驚きながらも、入団交渉に臨んだ。契約金4500万円、年俸420万円の提示に、同席した渡辺元智監督が上積みを要求。それぞれ300万円、60万円ずつ上がったという。

 

「監督は『3年間、年俸ダウンなしで』というお願いもしてくれました。『引退後もロッテで雇用する』という契約もしたけど、覚え書は球団が持ち、コピーさえくれなかった。

 

 1995年オフの退団の際に話したら、『自由契約で出たら(引退後の雇用契約は)破棄される。残留なら、いずれ千葉県の巡回コーチの地位を用意する』と言われた。どんな仕事なのか不明でした」

 

 入団が決まった後、知り合いに呼ばれてスナックに行くと、「ウチの女房とデュエットしてくれ」と頼まれ、1曲3万円のおひねりをもらうこともあった。

 

「(地元の)逗子の駅前にできたばかりのマンションの折込み広告に、『あの愛甲も購入!』と勝手に書かれたことも。間取りすら見たことないのに(笑)」

 

 入団3年めのオフに野手転向。翌年の秋季キャンプで、同室になった落合博満の薫陶を受けた。

 

「落合さんや打撃コーチの高畠導宏さんと出会えたし、セならもっとプレッシャーがあったはず。ロッテでよかったですよ」

 

 現在は、社会人クラブチーム「東京メッツ」のヘッドコーチ。

 

「それぞれ骨格も違うし、選手によって真逆のことを教える場合も。指導に絶対はないからね」

 


あいこうたけし
1962年8月15日生まれ 神奈川県出身 ロッテ、中日で活躍。プロ20年間の通算成績は、1532試合、打率.269、108本塁打513打点

 

(週刊FLASH 2018年11月6日)

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