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川内優輝「コーラとカレー」で福岡マラソン1億円ゲット狙う
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2018.12.02 06:00 最終更新日:2018.12.02 10:52
公務員を辞めて来春プロ転向することを明言し、12月2日号砲の福岡国際マラソンに出場する川内優輝(31)が、高島平ロードレースの後、コーラ片手に、こうまくしたてた。
「べつに東京五輪を目指して公務員を辞めるわけじゃないんです。こんなこと言うと、非国民みたいに思われるかもしれませんが、マラソンランナーみんなが五輪を目指さないといけないかといわれたら、そうじゃない」
川内は、2019年9月開催の東京五輪マラソン代表選考会「MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)」への出場権を得ながらも、「夏の暑さが苦手」なことを理由に欠場を口にしている。
だが、福岡国際の結果次第では、日本代表復帰もありうる、と本人はいう。
「暑い環境下でレースに出ても、勝てる見込みがないからMGCに出るつもりはありません。2017年、代表引退を宣言したのは、2019年のドーハ世界選手権と東京五輪は猛暑のレースになるし、勝ち目はないと思ったから。
ただ、ドーハのスタート時間が深夜0時に変更されました。日中は最高45度が、深夜なら25度程度ですし、これなら私でも勝負できる。今回の福岡国際は、ドーハ世界選手権の選考会を兼ねていますから、いい結果を出して選ばれたいですね」
2018年10月には、大迫傑(27)が2時間5分50秒で日本記録を更新。福岡国際で、川内が自己ベスト(2時間8分14秒)を更新したとしても、大迫とはタイム上では大きな開きがあることは否めない。
「たしかに、自己ベストをもう5年以上更新できていませんし、これまで目標にしてきた2時間7分台で走っても、今じゃニュースにもならない(笑)。
ただ大迫君の日本記録は、そんなに悲観的にはとらえていません。私は2012年にハーフマラソンを1時間2分18秒で走っていますし、それを単純に倍にすれば2時間4分台で走れる計算になります。
これまでフルタイムで働きながら、ろくに体のケアもできずにやってきた。仕事を辞めて競技に専念した場合、どこまでできるか、自分自身が楽しみなんです」
大迫と設楽悠太(26)は、2018年に日本記録を更新し、報奨金1億円をゲット。川内も4月のボストンマラソン優勝時に、賞金約1600万円を手にしているが、桁が違う。
「夢があっていいですね。一年に2人も更新すれば、日本のマラソン界もさらに活発になるでしょうし。
もし私が手にしたら? アスリート基金にでもしますよ。海外のレースに出たくても行けない若手がいたら、一人100万円かかったとしても100人連れて行けますからね(笑)」
ちなみに、プロ宣言した川内には、多くのスポンサー企業が接触しているという。
「たしかに声はかけていただいています。ただ、マラソンって、大きなレースは1社しかロゴをつけて走れないし、『東京五輪を目指すかわかりません』って言うと、だいたい話は流れます(苦笑)」
最後に日本記録保持者・大迫の印象を聞くと……。
「記録よりもネガティブ・スプリット(前半よりも後半のペースが速いこと)がすごいと思いますね。日本記録も後半上げてのタイムで、まだ余力がありそうでしたから。
挨拶くらいはしますが、大迫君はいつも一人の世界に入っているというか、話しかけにくい雰囲気を出しています。コーチなどまわりの関係者を含めて、チーム大迫でバリアを張ってるみたいな(笑)」
走りは本調子ではないが、相変わらず舌好調の川内。福岡では勝利のコーラをがぶ飲みできるか。
(週刊FLASH 2018年12月11日号)