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バルセロナ五輪で「こけちゃいました」谷口浩美は大学教授
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2019.02.03 06:00 最終更新日:2019.02.03 08:12
1991年、世界陸上東京大会のマラソンで金メダルを獲得した谷口浩美さん(58)には、後年まで語り継がれる言葉がある。
「途中でこけちゃいました」
「これも運ですね。精いっぱいやりました(苦笑)」
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優勝候補として臨んだ、1992年のバルセロナ五輪だったが、20キロ過ぎの給水で、後続の選手にシューズを踏まれて転倒。さらに、シューズが脱げて30秒余りのタイムロスを負ったことが大きく影響し、優勝争いから脱落。それでも8位入賞を果たしたのだが……。
「期待に沿えなかった。申し訳ない気持ちが強く、あのコメントが出たと思います。で、成田空港に着いたとき、協会関係者から『メダリストは左から。それ以外は右から出てください』と言われ、右から出たんです。
すると、記者やカメラマンが大勢、私を目がけて来るではありませんか。私が『メダリストは左』と教えると、ある記者が『違うんです。これを見てください』とスポーツ紙を渡してくれて。
見ると裏一面に私の全身が載っていて、『こけちゃいました谷口なんていい奴なんだ』のタイトル。思わず『えっ!』と大声を発したのを覚えています。
それから1週間は各テレビ局に追いかけられ、怒濤の時間を過ごしたんだけど、銀メダルの森下広一より話題になって、彼に謝りましたよ。こけなかったら? いやいや、あれがあったから、いまの自分があるんです」
現在は、宮崎大学の特別教授の職に就いている。
「教育・学生支援センター所属なので、学生が就職の際には経験談を交え、仕事をする意義などを話します。また子供からお年寄りまで、怪我をしない走り方なども宮崎大学の教授として教えています」
たにぐちひろみ
1960年4月5日生まれ 日体大時代、箱根駅伝で活躍し、卒業後に旭化成に入社。1991年、世界陸上東京大会のマラソンで金メダルを獲得。1996年アトランタ五輪も出場した
(週刊FLASH 2019年2月12日号)