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イチロー「51歳まで現役」発言にマリナーズ首脳陣困惑
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2019.02.27 06:00 最終更新日:2019.02.27 06:00
『OREGON SPORTS NEWS』は、マリナーズのイチロー(45)をこう称して特集した。
「彼は生きる伝説である!」
これまでの攻守にわたる格別なプレーの紹介とともに、大リーグにおける日本人野手の先駆者であることも加えて報じている。
だが、賞賛は過去のプレーに限らない。メジャー19年め、日米通算28年めのキャンプを迎えるにあたり、体脂肪率を7%まで落として臨んだのである。
「イチローは2018年5月3日に登録を抹消され、『球団会長付特別補佐』の肩書でフロント入りした。特例で、試合前の練習参加は許されたが、試合出場のチャンスはない。普通の選手なら、とっくに心が折れて手抜きしたくなるはず。
だが彼はいっさい妥協せず、若い選手のお手本でありつづけた。多くの選手が、尊敬の念を抱いて接している」(スポーツ紙記者)
なぜここまで自分を律することができるのか。それは「高いモチベーションがあるから」と、担当記者は続ける。
「いまキャンプには招待選手として参加しているが、3月20日、21日に東京ドームでおこなわれる開幕2連戦で、スタメンの確約をもらっているから。外野のレギュラー候補として獲ったマレックス・スミスが、右肘痛で離脱したことも、拍車をかける格好になっている」
しかし、日本での開幕戦後は、いかにイチローといえども苦戦必至と予想されている。
「シアトルに戻って、3月25、26日に予定されているオープン戦のパドレスとの試合が、事実上の引退試合になるという見方が強い。
マリナーズは2019年、チームの顔であるロビンソン・カノ(二塁手)、2018年のセーブ王のエドウィン・ディアス、主砲のネルソン・クルーズなど、主力を次々と放出し、チームの若返りを図っている。本来なら大ベテランのイチローは、真っ先に放出されてもおかしくなかった。
だがイチローは、将来野球殿堂入りが確実なため、チームとしてはマリナーズの選手としてユニホームを脱いでもらいたいと考えている。
本音はパドレス戦を最後の花道にしたいが、当の本人は『背番号と同じ51歳まではプレーしたい』と発言。これには、首脳陣はおおいに頭を悩ませている」(現地記者)
イチローもそういった運営側の雰囲気は察しているが、「安易な意見を裏切りたい」と我関せずだ。
チームの顔ぶれが大きく変わっても、人気ナンバーワンの座は誰にも譲らない。連日、キャンプには多くのファンが、イチローのサインを求めて駆けつけている。「生きる伝説」が球界の常識を覆す。
(週刊FLASH 2019年3月12日号)