では、どのようなポストに就くのか。現地で取材してきたスポーツライターが語る。
「イチローはパイオニアへのこだわりが強く、誰もやったことがないことに挑戦するのが好きなタイプ。
たとえば今後でいえば、マリナーズのGMとかフロント組ということになるが、それは想定の範囲内。そのポジションを足がかりに球団経営など、さらに上のポストにも野心を抱いているはず。
2018年、会長付特別補佐に就任したことで、球団幹部らと接する機会も増え、『経営者としての目線でもチームを見るようになった』と口にするようになりましたから」
引退しても、金欠の心配はまったくない。イチローの年俸は2032年、59歳になるまで支払われる仕組みになっている。
イチローは2007年に、マリナーズと5年総額9000万ドル(約110億円)の契約を結んでいる。そのうち、2012年までに6000万ドルを受け取っており、残りの3000万ドルは、2013年以降の20年間で分割して支払われる仕組みだ。
しかも年利約5%で、年間約1億7000万円を受け取れる。また、メジャー在籍10年以上の選手には、62歳から生涯にわたり、MLB年金が年間10万ドル(約1100万円)払われる特権まである。
「日本での引退試合で、あれだけ世間の注目を集めた。引退後、年間5000万円だったCM契約料が、ご祝儀でさらに上がることは必然でしょう」(広告代理店関係者)
しがらみの多い日本を飛び出し、アメリカンドリームを実現したイチロー。「ビジネスマン」としても成功を収められるか。
(週刊FLASH 2019年4月9日号)