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大相撲「貴源治」独走で「北の富士賞」受賞に期待の声

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2019.05.21 17:17 最終更新日:2019.05.21 17:17

大相撲「貴源治」独走で「北の富士賞」受賞に期待の声

 

 5月21日、相撲五月場所の十日目に、十両・貴源治が蒼国来を突き出しで下した。これで貴源治は初日から10連勝を達成、十両の優勝争いを独走中だ。

 

「こうなると、長年出ていない『北の富士賞』への期待が膨らみますね」

 

 こう話すのは相撲担当記者だ。

 

 

「大相撲には優勝のほかに、『敢闘賞』『殊勲賞』『技能賞』の『三賞』がありますが、これらは協会から活躍した幕内力士に贈られる賞。『北の富士賞』はそういった公式な賞ではありません。ですが、大変名誉なものなんです」

 

 北の富士といえば、第52代横綱を務めた昭和の名力士。一方で、角界を賑わせた「元祖問題児」で、相撲協会を離れた現在も、NHK専属解説者を務める「角界のご意見番」でもある。

 

「北の富士賞」創設のきっかけとなったのは2005年、九月場所のこと。十両の豊ノ島が初日から13連勝を達成。そのとき解説を務めていたのが北の富士で、自身も十両時代に全勝優勝したことから、「全勝優勝したら何かやるよ」と発言した。

 

 だが、豊ノ島は翌日に黒星を喫し、「授賞」の可能性が消滅。

 

 しかし、2006年の三月場所に把瑠都が15戦全勝で十両優勝を果たすと、解説を務めていた北の富士と実況アナの間で「北の富士賞」の話題が再燃。実際に北の富士から把瑠都に対して、「金一封」が贈られた。

 

「それ以降、十両で初日からの連勝が続くと、相撲ファンたちが『北の富士賞』の話題で盛り上がるのです。しかし、把瑠都以降は、十両の全勝優勝が2014年九月場所の栃ノ心しかおらず、その栃ノ心は、北の富士の『予算上の理由』から受賞していません」(前出・相撲記者)

 

 つまり、「北の富士賞」は実力と運を兼ね備えた賞というわけだ。ただ、もし運に見放され、「北の富士賞」を受賞できなかったとしても、実力に対する評価は揺るがない。

 

 というのも、大相撲で15日制が定着して以降、十両の全勝優勝を果たしたのは栃光、豊山、北の富士、把瑠都、栃ノ心の5人のみ。さらに横綱になった北の富士を含め、全員が大関昇進を果たしている。

 

 貴源治は解散した旧貴乃花部屋出身。「北の富士賞」受賞を果たし、先に大関に昇進した貴景勝に続くことはできるだろうか?

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