9月20日に開幕するラグビーW杯。元日本代表主将で、『ノーサイド・ゲーム』で浜畑譲役を好演して話題の廣瀬俊朗氏と、ベテラン記者らが、選手たちの意外な素顔を明かす。今回は、バックス編だ。
ジャパン不動の司令塔が田村優(30)だ。
「状況判断が大切なラグビーで、非常に重要な選手」(廣瀬氏)
「エイベックスに所属し、岡本真夜のMVに出たこともある。父親は元トヨタの監督で、弟もサントリーの選手」(スポーツライター)
「母親が沖縄出身で、沖縄名物のヤギ汁が大好物。ちなみに、代表の日本人のなかで、いちばんの高給取り」(スポーツ紙記者)
一瞬の加速で相手を抜き去るエースが、福岡堅樹(27)。
「いい意味でしたたかで、計算高い選手」(廣瀬氏)
「一浪で筑波大に入学した、日本代表唯一の元浪人生。祖父は医師、父親は歯医者。東京五輪出場後に医者を目指すと宣言している。50m走5秒8の脚力が魅力で、初速は世界でもトップクラス。無類の猫好きで、抱き上げておなかの匂いを嗅ぐのが趣味」(専門誌記者)
天才の呼び声が高く、廣瀬氏をして「キーマンのひとり」と言わしめるのが松島幸太朗(26)。
「父親がジンバブエ出身で、松島は南ア生まれだが、ほとんど日本育ち。サッカー好きで、今年の欧州チャンピオンズリーグ決勝を現地観戦した」(スポーツ紙記者)
「ふてぶてしいほどメンタルが強く、大舞台向き」(廣瀬氏)
プロ選手が大多数の代表にあって、今も会社員なのが中村亮土(28)。
「日本代表でサントリーの社員、性格もいい。奥さんが超美人なのも納得」(スポーツライター)
大阪府最南端、岬町出身の茂野海人(28)は、「父親は和歌山県警の警察官」(専門誌記者)。
3大会連続出場を目指す田中史朗(34)は、166cmで小柄の愛されキャラ。
「日本人初のスーパーラグビー出場選手として海外でも有名。日本人選手と外国出身選手の橋渡し的存在」(スポーツ紙記者)
“平尾二世” と呼ばれる松田力也(25)は、「平尾誠二さんと同じ中高の出身。引退後は体育教師を目指す」(専門誌記者)。
そのほかの選手も、ピッチを上げて紹介していこう。
「ラファエレ ティモシー(28)はサモア出身。日本で初めて雪を見て驚いたとか。日本語が堪能で、外国人選手の通訳もこなす」(専門誌記者)
「とにかく熱い男で、チームを鼓舞する流大(27)。兄は野球の四国アイランドリーグの元選手」(スポーツ紙記者)
「山中亮平(31)は、東海大仰星高時代に、花園で優勝。8年前、ドーピング違反で2年間プレーができず、苦労をした」(専門誌記者)
「日本の秘密兵器が、アタアタ・モエアキオラ(23)。トンガ出身だが、日本語がペラペラ。東海大初の外国人主将」(スポーツライター)
「レメキ ロマノ ラヴァ(30)は、トンガ系ニュージーランド人。レンガ職人の手伝いをしながら、プロのアカデミーに通った。リオ五輪では優秀選手賞に選ばれ、東京五輪にも出場希望」(専門誌記者)
「ウィリアム・トゥポウ(29)は、トンガ系でオーストラリア育ち。ただ、マフィに言わせると『トンガ語が下手』」(スポーツ紙記者)
そして最後に、指揮官のジェイミー・ジョセフ(49)。
「ニュージーランド出身。1995年W杯で、日本が[17―145]と大敗を喫したときの相手選手。現役時代は、ビールの営業マン。日本代表として1999年W杯に出場した。大学で心理学を学び、チームの和を大事にしている」(専門誌記者)
代表の合宿所には、映画『ラストサムライ』にちなんで、甲冑が飾られている。代表選手に海外出身選手が多いなか、「日本の歴史を感じて、日本代表として戦う」意識を植えつけようという指揮官の思いは通じるか−−。