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ドーハ世界陸上で入賞を…川内優輝を支える新婚妻のボヤキ
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2019.10.05 06:00 最終更新日:2021.04.06 10:50
「前回は『8位と3秒差』の9位で、入賞まであと一歩だった。今回はそのリベンジをしたい。そうすれば、金メダルは無理でも、銅メダルが見えてくる。プロになった以上、賞金も稼がないとマズいですし、9位以下だと賞金も出ませんから(笑)」
カタール・ドーハで開催中の世界陸上。10月5日の23時59分(日本時間6日5時59分)に号砲が鳴る、男子マラソンの注目は、元公務員ランナーの川内優輝(32)。
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4月からプロランナーとして活動する川内は、東京五輪代表選考会のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)を、暑さが苦手なことを理由に出場を回避。世界陸上に照準を合わせてきた。
「プロになって約半年、夏場は約1カ月の北海道合宿をおこなうなど楽しくやらせてもらっていますが、肝心の結果がまだ出てない。このままだと、プロ転向が失敗だったと言われかねないので、ドーハで結果を出せれば」
私生活では2019年5月に元デンソー陸上部の水口侑子さん(34)と結婚。9月16日、地元の埼玉県久喜市で開催された壮行会に夫婦で参加していた侑子さんに、新婚生活を聞いた。
「彼は家ではテレビもほとんど見ないですし、だいたい寝てるか、パソコンをやってるかですね。いつもレース前にカレーを食べているので、大好物だと思われてるみたいですが、あれはただのゲン担ぎ。『食べるのはレース前だけ』と言って、ふだんは絶対に食べないんですよ。
睡眠にも拘りがあって、『毎日7時間半寝ている』と結婚前に聞いていましたが、実際にはそれ以上寝ています。朝が弱いので、もう少し規則正しい生活をしてほしいですね。
それと行動時間がいつもギリギリなので、それは直してほしい。誰かに迎えに来てもらうとなったら、5分くらい前に行くじゃないですか。でも彼は時間ちょうどか、1分遅れですから(笑)」
これに、川内はこう反論する。
「睡眠については、彼女が寝なさすぎなだけだし、私は常にオンタイムで動いているだけです(笑)」
市民ランナーとして活動する侑子さんは、結婚後、自身の練習に加えて、「家事の負担が増えた」ともこぼす。
「結婚してからは、とにかく時間がない。とくに北海道合宿のときは、練習して買い物してご飯作って。そこはちょっと大変でした(苦笑)。一時期すごく太ってしまったので、最近は食事に気を遣うようにしてます」
これにも川内は、こう反論する。
「ご飯は作らなくていいし、『買ってくれば』と言っているのですが。私も食事くらい作れますよ。
ただプロとして、自炊に時間をかけるより、練習や体のケアに時間を割くべきじゃないですか。べつに料理がうまくなっても、陸上には関係ないですからね」
しかしじつは、侑子さんこそが理想の女性。なぜなら、川内は以前、将来の結婚相手について、「1km5分くらいで走れる人がいい」と言っていたからだ。
「彼女は20kmまでなら1km3分20秒で走れますから。そういう意味でいい人を見つけられたと思ってます(笑)」
バンクーバー、ゴールドコースト、ニューカレドニアと、海外のレースに2人揃って招待されるなど、夫婦での活動も目立っている。最後に、大舞台に臨む夫に、奥さんから愛のエールを。
「前回3秒差で入賞できなかったことが、相当悔しかったみたいです。夏に月間1000kmを走るなど、新たな試みをしてきたので、なんとか『入賞』という目標を達成してほしい。私も応援に行く予定です」
川内自身も、日本中が沸いたMGCに刺激を受け、4度めとなる世界陸上に向け、俄然やる気になっている。
「『持ちタイムが劣る選手が勝つのは難しい』なんて報道もありましたが、MGCで優勝した中村(匠吾)くんの自己ベストは、私より遅いですから。
また、設楽(悠太)くんがあのまま逃げ切っていたら、『スピードがない選手は勝つチャンスがない』と結論づけられていたかもしれませんが、夏のマラソンはそうじゃないということを再認識させられました。
私もドーハに向けてモチベーションが上がりましたし、しっかり対策した『粘りの走り』で勝負します」
写真&文・栗原正夫
(週刊FLASH 2019年10月15日号)