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渋野日向子に、レジェンド青木功が「このまま強気で行け」

スポーツ 投稿日:2019.10.15 06:00FLASH編集部

渋野日向子に、レジェンド青木功が「このまま強気で行け」

 

「みなさん、そう思っているかもしれないけど、(目標は)賞金女王です」

 

「東海クラシック」の大逆転優勝で賞金1億円を突破した際に口にした目標に、渋野日向子(20)は着実に近づいている。

 

 スターの誕生に沸く、女子ゴルフ界。ふだん中年男性が多いツアー会場では、思わぬ “シブコフィーバー” も。

 

 

「じつは、子供のファンがとにかく多いんです。『日向子ちゃんあげる!』と、ホールの移動中に声をかけられ、似顔絵や折り紙、手紙を手渡されている。渋野も『ありがとう』と笑顔で子供たちの頭をなで、すべてキャディバッグにしまうので、バッグがパンパンになっています。そこも彼女らしい」(ゴルフ記者)

 

 そんな彼女の “強さの秘密” を2人のレジェンドに聞いた。

 

「いきなりメジャー(全英女子)を勝てたのも、“惹きつける” という彼女ならではの力があったから」と話すのは、ツアー通算51勝の青木功氏(77)だ。

 

「本来ゴルフは、ひとりで種をまいて、水をやって育てて、刈り取る……みたいなスポーツ。ところが彼女は、笑顔やハイタッチで自然にまわりを味方にして、自分の力以上を発揮できる環境を作った。それが、いちばんの違いだと思います。自然にこれができる選手は、今までいませんでした」

 

 ツアー18勝で、東京五輪のゴルフ日本代表女子コーチの服部道子氏(51)も、同意見だ。

 

「彼女の親しみやすい笑顔、一挙手一投足が、“垣根” を取り払ってくれた。ゴルフファンの裾野が広がりました」

 

 いまや、ゴルフファンだけでなく日本中が「シブコファン」。そんな彼女の強さとは?

 

「プレッシャーがかかる状況でも、パットもショットも振り抜ける『心の強さ』。それに、戦う舞台が大きくなればなるほど集中力が高まり、“自分のもの” にできる点ですね。

 

 オン、オフの切り替えがうまく、打つときにグッと集中できるので、エネルギーが残って、後半9ホールでも力が発揮できるんだと思います」(服部氏)

 

 彼女の強さには、中学時代にしていたソフトボールも影響しているようだ。

 

「『一球入魂で集中する』というソフトボールでのピッチャー経験は、ゴルフと通じるものがあるね」とは青木氏。「スナップをきかせていたからか、ほかの選手に比べて、手首が強い」(ゴルフ記者)のも、強さの一因になっている。

 

 2019年、喜寿を迎えた “世界のAOKI” に、「もし渋野が壁にぶつかったら?」と、アドバイスを求めると……。

 

「強い選手には、壁を感じない選手もいる。僕は感じなかったですから(笑)。渋野選手も、いまの『怖いものを知らない強気なゴルフ』で勝てているんだから、そのままでいい」

 

 こう一刀両断。“怖さを知らない” という点では、青木氏と相通ずるものがあるというわけだ。最後に、大レジェンドからこんな忠告をいただいた。

 

「長く、渋野のプレーを観たいでしょ? なら、ゴルフに集中できる環境を作ってあげないと。これからはゴルフ以外の仕事も増えると思う。ゴルフに集中できるように、彼女のまわりにいる人たちが、どうマネジメントしていくかが大事!」

 


(週刊FLASH 2019年10月22・29日号)

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