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元楽天・一場靖弘、スルガ銀行「不動産ローン」で自己破産

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2019.12.10 06:00 最終更新日:2019.12.10 06:00

元楽天・一場靖弘、スルガ銀行「不動産ローン」で自己破産

 

「はい。事実です。今年8月22日に自己破産しました」
 本誌の問いかけに、一場靖弘(37)はそう答えた。

 

 プロ入り前から、波瀾の人生。2004年のドラフトでは、各球団が獲得合戦を繰り広げた「10年にひとり」の有望株。だが、大本命だった巨人をはじめ、 阪神、横浜などから「栄養費」という名目で “裏金” を受け取っていたことが発覚。新設球団・楽天に、自由獲得枠での “ドラフト1位” 入団で落ち着いた。

 

 

 その15年後、いまはユーチューバーだ――。

 

「現役引退後の2013年1月からは、知人の紹介で看板製作会社で働きました。30年間、野球しかやってなかったので、『会社勤めをして社会に飛び込もう』と思ったんです」

 

 看板製作会社で、大手スーパーへの営業、看板デザインの製作に、現場での取りつけ作業もおこなった。

 

「最初は現場に出るとき、『あの一場だ』と思われたくなかったですね。また1年たつと、野球への思いも少しずつ芽生えてきて、水戸市の電気機器販売代理店に転職しました」

 

「水戸で働いていたころから、弁護士と話していました。じつは現役中に、仙台市内でマンションを購入していたんです。引退後も家賃収入を得られると思っていました。

 

 ですが、ヤクルト時代の2011年に東日本大震災があり、そのマンションが『半壊』扱いに。価値が下がったので売却しました」

 

 そこから “地獄” を見ることになった。購入時にローンを組んだのが、2018年、不正な不動産融資が発覚して社会問題になった「スルガ銀行」だった。

 

「プロ野球選手ということもあって、ローンを組めたのがそこだけでした。引退後、ローンを月々約30万円返しても、元金が数千万円から減らない状態になりました。正直言うと、支払いがキツかったんです」

 

 2015年9月に電気機器販売代理店を退職し、2019年11月にユーチューバーに “転職” するまでは、外資系保険会社で4年間働いていた。

 

「そのときの営業の仕事は、完全歩合制でしたが、そのぶん経費もすごくかかっていました。稼いでも経費で全部出ていくという生活で、このままでは家族にも負担を強いるだけだと思いました。そこで今年8月、弁護士と相談のうえ破産し、仕事も辞めました」

 

 開設した「一場靖弘のBASEBALLチャンネル」をメインに活動しつつ、芸能事務所にも所属している。ちなみに同チャンネルでは、「栄養費」騒動や、戦後最多の「シーズン107奪三振」を記録した、明治大学時代の裏話を披露している。

 

「ユーチューバーになったのは、指導者への第一歩なんです。将来的には、指導者として甲子園を目指したい。いろいろ不安はあるけれど、もう失うものはない。

 

 引退したときは、『一場』という名を知られたくないとも思いましたが、いまは “消えかかっている” 自分の名を知ってもらって、指導者への道をこじ開けたい。今ユーチューバーや芸能活動を始めなかったら、手遅れになると思ったんです」

 


(週刊FLASH 2019年12月24日号)

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