スポーツ
現役千葉大生のナックルボーラー、大阪の独立リーグでプレー決断
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2020.01.10 16:00 最終更新日:2020.01.10 16:00
清原和博氏が監督を務め、2019年11月30日におこなわれた『ワールドトライアウト』。高木勇人、横山貴明といったNPBで活躍した選手が出場するなか、1人の現役千葉大学の学生がグラウンドに立った。
佐野太河投手。ナックルを武器に、ゆくゆくはメジャーリーガーを夢見る青年だ。大学に通いながら、独立リーグなどのトライアウトを受けていたが、このたび関西の独立リーグ・堺シュライクスで来シーズンからプレーすることが決まった。
【関連記事:法政大学野球部「暴力指導」の原点に現役時代の暴力気風】
11月のワールドトライアウトでは、独立リーグのスカウトが視察し、球数制限のもと2試合に登板。1試合めではワンアウトもとれずに降板し、2試合めではヒットを打たれながらも、その後はゲッツーにおさえた。
「打たれた球は、ナックルが回転しちゃって失敗。精度を高めないといけないと思い、無回転の確率にこだわって練習するようにしました」
トライアウト後、2020年始動のリーグ『北海道ベースボールリーグ』と、大阪・堺市を拠点に活動する関西独立リーグ所属の『堺シュライクス』からオファーが届いた。
「堺シュライクスに、大学に籍を置きながら行くことに決めました。大学3年の最後のテストが1月に終わって、2月の練習から参加予定。シーズン中の4月から10月はチームの寮に住んで、独立リーグでプレーします。単位には余裕があるので、休学のかたちではなく通わないかたちで、後期から大学に戻ります」
主に、「ナックルボーラーが日本におらず、珍しい。通用するところが見たい」ことで評価されたという。
春から大学4年だが、就活はしないと明言。NPBからのオファーを待つ、海外のトライアウトへの準備をするなど、シュライクスでもアピールを忘れない。
小学2年時にソフトボールをはじめ、中学から硬式野球に。中学時代は内野手だったが、チームメイトが投げるナックルに刺激を受けたこともあった。
「試合で本格的に投げ始めたのは大学からですが、遊びとして中学の頃に投げたことがあります。中学時代のチームメイトで、同じく内野手の子がナックルを投げていた。軽くコツを教わったりして、自分でも投げたいと考えたことはありました」
現在の持ち玉は、最速130キロのストレートに、同112キロのナックル。ナックルにこだわるのは、「投げてて楽しいところ」にあるという。
「ナックルはどこにいくかわからなくて、投げてて楽しいところがある。ナックルがよければバッターは打てないと思うので、ほかの変化球を投げる必要性を感じないです」
まずは独立リーグに所属することが決まった佐野。インテリナックルボーラーの挑戦は、夢に一歩近づいた。
さの・たいが
1998年11月16日生まれ 172センチ、68キロ 静岡県浜松市出身。浜松南高校を経て、現役合格で千葉大学法政経学部法政経学科に。春から4年生。所属ゼミは金融系 小学2年時にソフトボールをはじめ、中学から硬式野球