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大人気『ドクターX』は日本人の新しい働き方を提案していた!ライフ・マネー 2016.12.30

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 かねてより「記事の信憑性」「組織的な著作権侵害」などについて問題視されていた医療系サイト「WELQ(ウェルク)」が閉鎖に追い込まれた。

 

 DeNA運営のその他のキュレーション(まとめ)サイトも閉鎖となり、南場智子・DeNA会長( 54)の謝罪記者会見までおこなわれた。

 

 南場氏はハーバードMBA修了、元マッキンゼーという華やかな経歴で知られる有名経営者である。が、それにしては、DeNAの商品は“残念”と言わざるをえない。

 

 インターネットゲームが主力商品らしいが、2012年には「コンプガチャ」問題で消費者庁から指導を受けている。ネットオークションや旅行会社も手がけているが、正直いって他社の二番煎じのような事業。そしてこの体たらくである。

 

 南場氏は記者会見で、「夫の看病中にWELQはまったく見ていなかった」と発言。「自分が使わない商品を他人に使わせるな!」と思ってしまったのは私だけではないはず。

 

 経営者がハーバードだろうがマッキンゼーだろうが、「商品がショボければビジネス的には厳しくなり、安く粗悪な下請けを使ったり、あこぎな手段をとらざるをえない」という好例である。

 

 逆に、『ドクターX』の大門未知子のような優れた商品があれば、会社経営は難しくない。神原所長(岸部一徳)みたいに怪しい経歴でも問題はないのである。

 

 2007年、私がフリーランスになって小さな会社を起業した時点では、帳簿のつけ方も知らなかったが、競合相手がいなかったこともあり、ネットで会計事務の指導を仰ぎつつ会社を問題なく経営することができた。

 

 インターネットがもたらす社会の変化は著しい。ピコ太郎の『PPAP』がネット経由で世界的大ヒットに至ったように、ネットは個人がマーケットと直接繫がることを可能にした。上司や代理店の顔色を窺わなくても商品を売ることが可能になったのだ。

 

 いまや『白い巨塔』のように、「学歴・経歴がスゴい」「組織の階段を上り、多くの部下を従える」=仕事の成功と考える時代は終わりつつある。

 

 一方、「自分のスキルを磨き、より大きな仕事にチャレンジしたい」「年齢や時間に関係なく、結果に見合った報酬が欲しい」「自分流の働き方を貫きたい」という人材には、おもしろい時代といえるだろう。

 

 先日終了した『ドクターX』シリーズ4も、平均視聴率は20%を楽々突破し大人気だった。その理由は、これがたんなる医療ドラマではなく、日本人の新しい働き方を提案しているからだ。

 

 大学病院の御意オヤジたちは、閉塞的で息が詰まる年功序列社会の象徴でもある。そして、フリーランスという生き方が、今の日本を覆う閉塞感に風穴を開けてくれる予感を、視聴者に感じさせてくれるのである。

 

<筒井冨美 Fumi Tsutsui>

 1966年生まれ。フリーランス麻酔科医 国立医大卒業後、米国留学、医大講師を経て2007年からフリーに。『ドクターX』(テレビ朝日系)の取材にも協力。新著『医者の稼ぎ方』(光文社新書)が1月17日発売予定

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