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意外にも実力主義「東京都庁」出世コースは新卒で主税局
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2016.11.11 12:00 最終更新日:2016.11.11 13:43
一般行政職の出世コースは大きく分けて2つ。大卒は係員級(いわゆるヒラ)歴5年、高卒は9年で「主任級職選考A」の受験資格を得る。
出世を急ぐなら、この選考(択一問題と論文)に挑み、最短28歳で主任に昇任。2年の経験後、「管理職選考A」の受験資格を得る。
この選考(筆記・論文・面接)で合格すれば、課長代理に昇任。ここまで、理論上は最短で30歳での出世となる。この「早期選抜」をクリアすると、早ければ35歳で課長になることができる。
一方、のんびり出世というもうひとつの道も。大卒の場合、ヒラ歴13年以上かつ40歳以上で「主任級職選考B」を受験できるが、こちらは論文試験のみ。
そして、主任で5年以上経れば、こちらも筆記試験のない「課長代理級選考」を受けられる。その後3年を経れば、課長を目指すための「管理職選考B」がある。
また都庁には、3年を目安に異動がある。花形部署での経験が将来にとっては大事だ。
「新卒で主税局に行ければ、出世レースの最初の関門をクリア。逆に水道局など、現業部門は厳しい。その後、最初の異動で権限が集中する官房系3局(政策企画局、総務局、財務局)に進めれば、より出世に有利になる」(人事部職員)
最近、花形部署に仲間入りしたのが「オリンピック・パラリンピック準備局」。ただし、TOEIC900点レベルの英語力を要求される。
ちなみに実力主義の都庁は、必ずしも国立大有利というわけではない。40代のある職員によれば「事務系は早稲田大と中央大の活躍が目立つ」とか。
また、「高卒で交通局長になった人がいる」(同前)そうだ。
(週刊FLASH 2016年10月25日号)