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結婚から出世まで「宮内庁職員」合コンなんて聞いたこともない

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2017.02.06 17:00 最終更新日:2017.02.06 17:00

結婚から出世まで「宮内庁職員」合コンなんて聞いたこともない

『写真:時事通信』

 

 宮内庁職員の実態を探るべく、まずは宮内庁総務課報道室へ素朴な疑問をぶつけてみると――。

 

Q1 現在の職員数・平均年齢を教えてください。
「平成28年度末の定員数は、特別職52人、一般職957人となります。平均年齢は算出しておりません」

 

Q2 職員の男女比を教えてください。
「概ね、8:2程度です」

 

Q3 職員の給与は、他省庁と異なるのですか?
「国家公務員の給与は、『一般職の職員の給与に関する法律』、『特別職の職員の給与に関する法律』に基づき決定されています。したがいまして、他府省庁の職員と同様です」

 

Q4 職員の出身大学はどこが多いですか?
「特に統計は行っておりません」

 

Q5 経歴・職歴で優遇されることはありますか?
「特にありません」

 

Q6 出世コースはありますか?
「特にありません」

 

Q7 文化祭など、年間行事はありますか?
「文化祭のほか、職員の福利厚生事業を実施しています」

 

Q8 皇居からもっとも遠い勤務地を教えてください。
「鹿児島県薩摩川内市の桃山陵墓監区事務所可愛部です」

 

 と紋切り型の回答のみだった。
 仕事の支えは「皇室にお仕えする誇り」といわれる宮内庁職員たち。その秘められた素顔はどうなのか。

 

「宮内庁は政策立案に携わらないので、(役人としての)魅力は薄いかもしれません」と語るのは、元宮内庁職員でジャーナリストの山下晋司氏だ。しかし、貴重な資料に多数ふれられる職場であるため、歴史好きが高じて職員になる人は多いという。

 

 宮内庁担当記者は「出世を望まないこと」が職員の特徴と語る。

 

「歴代長官は、警察庁などほかの省庁出身者ばかりで生え抜きはいませんが、職員は気にしません。職員の怒鳴り声を聞いたことはありません。合コン? それこそ聞いたことがないですね(苦笑)」

 

 山下氏も職員の人柄を述懐する。

 

「これだけ、優しくて親切な職員が集まる組織はないでしょう。昭和天皇のご闘病中、庁舎前をマスコミの車が埋め尽くしても『(道を)空けてください』とすら、言えませんでしたから」

 

 いかにも職場結婚が多そうだが、比率はどれくらいなのか。

 

「側近職員には花嫁修業として勤めていた女性もいましたので、職場結婚はありました」(山下氏)

 

 鴨や鵜、馬の世話や、庭木の手入れなど、専門的な部署がある宮内庁。そんななかで、出世コースと呼ばれるのはどこだろう。

 

「業務の性質上『何をもって優秀か』という基準が作れません。そのため、出世コースがないのです。『何をやってきたか』で庁内では評価されますが、それが必ずしも出世にはつながらないでしょう」(宮内庁関係者)

 

 皇室最優先の宮内庁職員。それが裏目に出てしまうこともある。

 

「広報担当者は、皇族の意思をおもんぱかりすぎて言葉を濁すため、逆に何が言いたいのかわからなくなります。最近では、愛子さまのご体調について『詳細はわかりません。お疲れのようです』との説明があったのですが、記者クラブ側が『1カ月も学校を欠席していながら、わからないはないだろう』と詰め寄り、揉めたことがありました」(前出・宮内庁記者)

 

 カーテンが開かれるには、まだまだ時間がかかりそうだ。

(週刊FLASH 2017年1月17日、24日合併号)

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