16人体制となった乃木坂46、4期生。その関係の変化をメンバー本人たちが証言する。まずは矢久保美緒、掛橋沙耶香、松尾美佑の3人だ。
― 初対面のときのことは覚えていますか?
矢久保 覚えてます!最終審査の番号が、私は64で、松尾が65だったんです。審査結果が発表される前に「どうなるんだろうね」って話したのを覚えてます。
松尾 全然覚えてない(笑)。
矢久保 おーい!
松尾 その後のことは覚えてる。話してみたら、すごく感じがよくて。
矢久保 よかった(笑)。
掛橋 私が矢久保と初めて話したのは、三次審査の日のことでした。私は東京の電車のことがわからないから、帰り道で迷っていたんです。どれに乗ればいいんだろうとまごまごしてたら、さっき控室で一緒だったかわいいコが通りかかって。それが矢久保で(笑)。
矢久保 その控室でも私のことを褒めてくれたんですよ。「かわいい!顔が好み!」って。
掛橋 で、思い切って話しかけてみたんです。そしたら、帰りの方向がたまたま同じで。一緒に帰ってもらったんです。
矢久保 だけど、帰りの電車の中ではひと言もしゃべってくれなくて(笑)。
掛橋 東京の女子高生は怖いと思ってたんです!それに(岡山の)田舎者だと思われたら恥ずかしいし、流行りものとか知らないし...。
矢久保 そんなこと思ってたんだ(笑)。
松尾 そのわりには、初期のレッスンでくまさんみたいな、かわいい服を着てたよね?ふわっふわの。声もかわいかったから覚えやすかった。
掛橋 マツは、私が今までに会ったことがないタイプの人だと思った。こんなに洗練された空気感の人は初めてで(笑)。
「こういう人と会えるなんて、私、人生変わりそう!」って直感した(笑)。でも、私のこと「掛橋ちゃん」って呼ぶんですよ。ちょっと距離を感じる(笑)。
松尾 気分で変えてます。「さやかちゃん」っていう友達がいるから「掛橋ちゃん」のほうが呼びやすいんです。
― 初期の印象から変わりましたか?
矢久保 変わりました。松尾は物静かなコだと思ってたけど、しゃべりだしたら止まらない(笑)。話題がどんどん変わっていって、女子高生みたいなんです。
松尾 女子高生ですけど(笑)。人見知りではあるけど、打ち解ければしゃべれるんです。
掛橋 そう。マツはノリが若い(笑)。
松尾 高3ですから(笑)。矢久保ちゃんはかわいいイメージが強いけど、芯があるなってことがわかりました。
掛橋 よくしゃべるコだけど、自己肯定感は高くない(笑)。
■せっかく乃木坂46に入ったならグループの力になりたい
― 4期生の思い出というと?
矢久保 去年12月の『4期生ライブ』と、今年5月のバースデーライブです。去年は「16人で初めて乗り越えた」今年は「手応えを掴めた」ライブでした。
松尾 2回のライブはたしかに思い出に残っています。あとは『Out of the blue』のMV撮影ですね。印象に残っているのは、やっぱり枕投げ(笑)。みんなで投げまくって、埃が舞って、みんなくしゃみが止まらなくなって(笑)。枕投げは久々でした。しかも、お仕事で「自由にやっていいよ」なんて言われると思っていなかったから、こんなに楽しいお仕事があるんだと思って。誰に投げたかも、誰に当てられたかもわからないんだけど、とりあえず投げる!セットの壁を壊すシーンも新鮮でした。あれは、4期生と新4期生の間にある壁を壊す…という意味だったんだなって、今になって思います。
掛橋 私は舞台『3人のプリンシパル』かな。入ったばかりだったこともあって、いちばんつらかったです。みんなまだ精神的に子供で、泣いてばかりでした。選ばれる、選ばれないという経験をしたことで感情にブレーキがかからなくなったメンバーが多かったです。泣いたから成長できたんだと思います。5期生が入ってきたら大変だけど経験したほうがいいと思います。
矢久保 4期生って“傷つけない集団”だよね。みんなのことを思い合っている。『プリンシパル』のときもみんなで励まし合っていた。まとめ役はいないけど、ダンスで支えるコ、相談に乗るコっていう役割分担はできているよね。学級委員はいないけど、それぞれの係がしっかりしているクラス、みたいな(笑)。