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はんにゃ川島、腎臓ガンが発覚したプロポーズ温泉旅行を回顧
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2020.05.25 20:00 最終更新日:2020.05.25 20:00
2008年、コントの中に出てくる「ズクダンズンブングンゲーム」という架空の遊びが大ヒットしブレークした、はんにゃのツッコミ担当、川島ofレジェンド(38)。順風満帆だったが、2014年、32歳の若さで腎臓ガンが見つかるという苦境に陥った。手術から5年が経ったいま、当時の心境を聞いた。
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ーー川島さんのガンがわかったのが、プロポーズするために行った温泉旅行中だったそうですが。
川島 はい。彼女がお風呂に入りに行って、僕は部屋で待っていたんです。そしたら病院の先生からLINEで「診断結果が出たので、ご両親とマネージャーさんを呼んでください」と来たんです。
それで、「うん? なんかドラマとかで聞いたことがあるシチュエーションだな」と思って。すぐに先生に電話して詳しいことを聞いたら、「腎臓ガンの疑いがあります」と言われました。
そのときは一瞬でスパーンと暗闇のボックスの中に閉じ込められた感じがしました。何にも見えなくなった感覚で……。気になって、いろいろスマホで調べちゃたんですよ。そしたら腎臓ガンの死亡率が高くて。そうなると、もう結婚しない方がいいとか、そのときに妊娠してたんですけど、子供も産まない方がいいとか思っちゃうんですよ。
結婚も白紙にしようかと考えていたら、風呂から嫁が戻って来たんです。ガンのことは黙っておこうと思ってたんですが、僕の顔色が明らかにおかしかったんでしょうね。「どうしたの?」って聞かれて、僕は覚えてないですけど、全部言ってたんです(笑)。たぶん誰かに言わないと、自分のなかで爆発しそうで耐えられなかったんだと思います。
ーーそれを聞いた奥さんはどんな反応でしたか?
川島 嫁は泣き崩れるのかなと思ったら、「赤ちゃんがガンを見つけてくれたんじゃない? 逆によかったじゃん」と冷静に言ってくれたんで、救われました。
というのも、そもそも嫁が妊娠したことをきっかけに、お腹がすごく出ていた僕に、嫁が「健康診断に1回行った方がいいよ」って言われて行ったんです。妊娠してなかったら検診に行ってないんで、ガンも見つかってないんですよ。
ーーなるほど、奥さんの言うとおりですね。それで、結局プロポーズはどうしたんですか?
川島 押し入れにプレゼントと手紙を隠してたんで、今しかないなと思ってプレゼントを渡しました。手紙に「結婚してください」と書いてたんで、それを見た嫁さんが号泣して……。すごい喜んでくれているなと思ったら「今じゃない!」って言われました。
ガン発覚とプロポーズが重なって、プチパニックになったみたいです。
ーー相方の金田さんにはいつ言ったんですか?
川島 その後に報告しました。「結婚するよ」「そうなんだ。だと思ったよ」「子供ができたんだ」「おめでとう」「ガンになったんだ」「え!」ってなりましたね。
ーーなんですか、その三段オチ見たいな報告の仕方は。
川島 そんな感じで一気に言ったら「大丈夫なの?」って焦ってましたね。
ーーそらそうでしょう。
川島 「とにかく休め。仕事しない方がいい」って言ってくれました。それで正月休みを利用して手術したんです。
ーー川島さんは保険に入ってなかったので、治療費が大変だったそうですが。
川島 そうですね。治療費は全部で70万円ぐらいかかりました。でも高額医療費を負担してくれる制度があって、38万円ぐらい負担してくれました。
ーー半分ぐらい負担してもらえる制度があるんですね。それは知りませんでした。
川島 そうなんですよ。そういった僕の体験談を講演会でやらせてもらってます。
ーー講演会に来てくれた方は、どういった話に興味を持ってくれますか?
川島 「ガンになった人と、どう接したらいいか」とか「僕はこういうふうにしてくれたのが嬉しかったです」とか、さっき言ったプロポーズの話とか……。
でも、僕、今度、だし料理を食べるとダイエットできるという本を出すんですけど、その話を最後におまけですると、本編より食いつく人が多いんですよ(笑)。だから今後はだしダイエットでも講演会をやりたいです。
※『だしパックでおいしくやせる!はんにゃ川島のだしダイエット』(扶桑社)が5月27日に発売
取材・文/インタビューマン山下
1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退。現在はインタビュアー・お笑いジャーナリスト