バ「最初は、おバカキャラでおもしろかったのに、私生活で何かあったのか、急に恥じらうようになったり、異性を意識するようになったりして、おもしろくなくなるメンバーも多かった。朝日さんも、そういう時期がけっこう長かったよね」
朝「私だって大人になるよ!」
バ「ショートカットだったのが、急に髪の毛伸ばして、へんなアクセサリーつけたりして。『なんなんですか』みたいな、冷静なツッコミをしたりして。あのときは、ちょっと寂しかったなあ。番組で断髪式をやってからは、元の朝日さんに戻ったけど」
朝「でも、少しでも雰囲気が変わったりすると、スタッフさんに『朝日が短いスカートをはき始めたのは、どうなのか』とか、言われるんですよ」
バ「服装や髪型に対して口出すのは、普通ならパワハラ、セクハラで大問題だよ。でも、『アイドリング!!!』は、ハラスメントの外にいたから(笑)」
朝「完全に外でした(笑)」
バ「僕らは、単純に笑いだけを追求していたから。笑いのために、不純物を取り除いていただけ。だからメンバーに対して、かわいいとか、そういう感情も一切なかったですよ」
朝「それは失礼! けっこうかわいいコもいましたよ!」
バ「異性として興味がなかったから、純粋に笑いだけを追求できたんだよ。朝日さんなんて、弟みたいなもんだよ。
でも、共演するようになってからは、ちょっと気を遣っている部分もありますよ。『朝日さんが売れてから、近づいたと思われたら嫌だな』って」
朝「誰も、そんなこと思わないですよ! でも、私も升野さん(バカリズム)と現場で会うと、ちょっと緊張します。ほかの共演者さんとのやり取りを升野さんに見られるのも、恥ずかしい」
バ「なんか、大人な感じを出してるときもあるよね。よそ行きな感じで接してきたりとか」
朝「いたって普通ですよ!」
バ「ただ、朝日さんが売れすぎて、余裕が出るのはちょっと寂しい。朝日さんは、やっぱり負けてる姿が美しいから、必死な姿を見ていたい」
朝「みんな、そう思ってるのかな? だからレギュラーが全然ないのか!」
バ「それくらいの感じがいいよね。『レギュラーが10本になりました!』みたいなのは、ちょっと違う」
朝「なんでよ! レギュラー欲しいよ!」
バ「『アイドリング!!!』としては、朝日さんが売れたら成功だな、っていう感覚はありました。朝日さんのメイン企画も多かったし、僕もスタッフさんも、『朝日さんのおもしろさが、世間に伝わったら嬉しいな』っていう思いでやっていた。だから、その役割は果たせたと思います」