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長瀬智也『俺の家の話』『木更津キャッツアイ』から予想する父の最期と最終回の結末

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.02.05 11:00 最終更新日:2021.02.05 11:00

長瀬智也『俺の家の話』『木更津キャッツアイ』から予想する父の最期と最終回の結末

 

 TOKIO・長瀬智也が主人公を演じる介護がテーマの異色ホームドラマ『俺の家の話』(TBS系)。1月29日放送の第2話は初回から1.8ポイントダウンの平均視聴率9.7%だった。
(※視聴率はビデオリサーチ調べ/平均世帯視聴率/関東地区)

 

 3月末にジャニーズ事務所を退所することが決まっている長瀬の最終作としては、少々寂しい数字と思えるかもしれないが、第2話では父の介護ヘルパーで婚約者・さくら(戸田恵梨香)の後妻業疑惑の謎が早くも明かされるなど、見応えのある展開となっていた。

 

 

 そして第2話ラストでは、父(西田敏行)が家で一人残されていた際に、意識を失い倒れてしまうというアクシデントが……。次回(第3話)予告を見る限り、大事には至らなかったようだが、余命半年を宣告されている父を介護する家族の深刻な問題が浮上しつつある。

 

 さて、ここで本作の脚本家である宮藤官九郎ことクドカンの過去作を振り返ってみよう。実はクドカンが主要キャラに “余命半年” という設定を用いるのはこれが初めてではない。

 

 クドカン脚本のドラマ『木更津キャッツアイ』(2002年/TBS系)は、元高校野球部の仲間である5人の若者が、昼は草野球、夜は謎の怪盗団「木更津キャッツアイ」として活動するという、おちゃらけ青春群像劇。

 

 まぎれもなくコメディ作品なのだが、第1話で主人公・ぶっさん(岡田准一)が21歳にしてガンで余命半年と宣告されるところから物語の幕が開く。

 

『木更津キャッツアイ』では主人公、『俺の家の話』では主人公の父という違いはあるが、主要キャラに死が迫っていることを前提とした共通点があるわけだ。そして、そんな重く暗い設定を、きちんと “死” と向き合いながら明るく楽しいコメディに昇華させる腕がクドカンにはあるのである。

 

■重く暗い話もコメディに昇華させるクドカン

 

 さて、類似点が多い『木更津キャッツアイ』の最終回を振り返ることで、『俺の家の話』の最終回も予想できるのではないだろうか。

 

 結論から言うと『木更津キャッツアイ』の最終回(第9話)で主人公・ぶっさんは死なない。

 

 倒れて病院に運ばれ亡くなったかと思われたが、さくっと復活し、いつもの仲間たちと元気に野球をしているシーンでエンディング。また、そこからさらに1年以上生きて、22歳でこの世を去ったことがナレーションで語られた。

 

 余命半年という設定をいい意味で破棄することで、悲壮感のない明るいラストを描いたのである。

 

 だが、『木更津キャッツアイ』はテレビシリーズのその後を描いた劇場版が2作品あり、劇場版第2弾で、ぶっさんの死が描かれた。

 

 いつもの仲間はぶっさんの臨終に立ち会っていない。男手ひとつで彼を育ててきた父(小日向文世)が一人で最期を看取っていたのだ。

 

 筆者は何度観てもこのシーンで涙腺崩壊するのだが、仲間たちとの青春コメディであっても、父と2人きりで会話を交わし、息を引き取る。ここにクドカンの “家族の描き方” の矜持があるように感じた。

 

『木更津キャッツアイ』のテレビ最終回の手法を踏襲するならば、『俺の家の話』の最終回で父は死なないだろう。だが、『木更津キャッツアイ』の本当の最終作である劇場版第2弾を踏襲するなら、主人公が一人で父の最期を看取るというラストかもしれない。

 

 しかし、『木更津キャッツアイ』とは違い本作はホームドラマであるため、家族全員が集合して、父の逝去を見届けるという可能性もありそうだ。

 

「予想できるのではないだろうか」と言っておきながら、結局は明確な予想ができず恐縮だが、『俺の家の話』はヒットメーカーであるクドカン脚本だ。視聴者や長瀬ファンを満足させる納得のフィナーレになることだろう。

 

●堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『週刊女性PRIME』『日刊SPA!』などに寄稿中

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