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高確率で事故る!『うっせえわ』感情込めすぎで歌うおじさんが“リアルうっせえわ”になる悲劇

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.02.17 20:00 最終更新日:2021.02.17 20:00

高確率で事故る!『うっせえわ』感情込めすぎで歌うおじさんが“リアルうっせえわ”になる悲劇

 

《♪うっせぇ、うっせぇ、うっせぇわ! あなたが思うより健康です!》

 

 一度聴いたら耳にこびりついて離れない、キャッチーなサビと圧倒的なボーカル力で大ヒットしている、女子高生シンガーAdoのデビュー曲『うっせぇわ』(作詞・作曲:syudou)。

 

 

 YouTubeではMVの再生数が7000万回を超えたほか(2月16日現在)、YouTube Japan週間楽曲ランキングやiTunes Storeトップソングリアルタイムランキングなど、さまざまな音楽チャートで計31冠を達成。YouTuberが軒並み歌唱動画を上げているうえ、中高生らの若者や小学生のあいだでも大流行中だ。

 

 もはやオジサンでも、「存在くらいは知っていないと恥ずかしい」曲となった『うっせぇわ』だが、“中二病全開” と物議を醸している歌詞はさておき、いっぱしの歌好きおじさんなら、挑戦してみたくなる、好奇心をくすぐられる曲でもある。実際に、この歌を40〜50代の中年男性が歌ったらどうなるのか? そして、女子はどう思うのか?

 

「たとえば米津玄師やKing Gnuもそうですが、ボカロ世代以降が作る曲は、そもそもカラオケで歌うことを想定して作られていないものが多いといわれています。だから、『うっせぇわ』のように1音に2文字以上歌詞が乗ったり、音程の上下が激しい曲は、昭和世代には難易度が高すぎて事故が起きがちです(笑)。

 

 オジサンが苦手とするリズム感とスピード感が大事な曲なので、歌ってみたのはいいものの、ついていけずにリズムが崩れて、よりオジサンという印象を与えてしまうんです」

 

 そう語るのは、元アイドルプロデューサーで「All About」恋愛ガイドの相沢あい氏。“事故” が起きがちなうえ、オジサンだと念仏を唱えているようになりかねないという。

 

 自身もアーティストで、「三軒茶屋TOKYO BEACH STUDIO」のボイストレーナーでもある柳めぐみ氏も、相沢氏の意見に同調する。

 

「私が思うに、この曲は若いコが中二病っぽい歌詞を全力で歌ってるから聴ける歌です。もし、オジサンがこれを感情のままに歌ったら、普通にコワい……本当に『うっせぇわ』になりかねないですよね(笑)」

 

 さらに柳氏が、この曲の難しさを解説する。

 

「一人でさまざまな声を使いわけて歌う『うっせぇわ』は、そもそもオジサンでなくとも、モンスター級に難しい曲。サビの『うっせぇわ』を繰り返すところの発声にしても、『うっ』と『せぇ』で地声、裏声、地声、裏声と交互に発声を使いわけているので、そこだけでも技術が必要ですし、男性でこの曲を原曲キーで歌えるのは、本職のシンガーぐらいじゃないでしょうか。

 

 歌が上手いオジサンが歌ったらうまく歌えるのかというと、全然そういう話でもないんです。なぜなら、必要とする歌唱テクニックが、既存の歌謡曲とまったく異なる曲だからです」

 

 話を聞けば聞くほど、最初から歌わないほうが無難な気もしてくるが、「案ずるより産むが易し」ということもある。そこで、カラオケ好きアラフォー記者もカラオケボックスで果敢に挑戦! してみたものの、何これ? 難しすぎる!

 

 相沢・柳両氏が指摘したように、音程の取りづらさとテンポの早さに手こずり、あっさり玉砕……。この曲を人前で、ある程度のクオリティで歌いこなすのは、相当に難しいことは間違いない。第一、なんの目的でこれを歌うのか? という問題もあるだろう。

 

「カラオケなんて自己満足なんだから、好きに歌えばいいと思うんですけど、もしオジサンが女のコに一目置かせる目的で歌うなら、もっと成功率が高い曲はたくさんあります。そういう意味でのランキングでは、下位のほうだと思います」(相沢氏)

 

 柳氏は、なんとかうまく歌うコツを教えてくれた。

 

「ボイストレーナーの立場からいえば、歌は自由に自分が気持ちよければ、どんな歌でも歌っていいんです。決まりはないですから。ただ、もし人に『上手い』と思わせたいとなると、完全に話は別です。

 

 ある程度上手く思われたいなら、とにかくリズムと音程を頭に叩き込んで、忠実に歌うように心がけてください。それと、おじさんだからこそ、あんまり感情を込めすぎないこと。雰囲気で流して “ガナる” ように歌っちゃうと、たぶんヤバめの空気が流れると思います(笑)」(柳氏)

 

 総括すると、もし人前で歌うならば、その覚悟を持って歌うべきということだ。

 

「もし、『うっせぇわ』をさらっと歌えるオジサンがいたら、少なくとも私は『すっげー!』ってなりますし、たいして練習せずにうまく歌えるオジサンがいたら嫉妬しますね(笑)。

 

 練習して誰でもうまく歌える歌じゃないからこそ、これがうまく歌えるオジサンは、その時点で歌のポテンシャルが高い方だと思いますし、挑戦する価値はあると思います」(柳氏)

 

 挑戦するもぶっ込むも、あなたの自由。ただ、ホントの意味で「うっせぇわ」と思われないよう健闘を祈りたい。

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