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山田たかお、坂本九さんが教えてくれた「いつもニコニコ」の大切さ
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.04.16 11:00 最終更新日:2021.04.16 11:00
「大喜利の座布団を一枚運ぶと800円いただけるんです」
ビールを一口飲んだだけなのに、いきなり裏話を暴露した山田たかお。
驚いていると「なんて、冗談です。これが本当の嘘八百。アハハ」。やられた。お~い、山田くんに座布団一枚。今年は、山田が「座布団運び」を始めて37年。『笑点』は55年の記念イヤーだ。
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「(前任の)松崎真さんが体調を崩され、松崎さんは体が大きかったので『次は小さい人を』ということで、プロデューサーさんが僕に声をかけてくれました。
その方、僕が『ちびっこ大喜利』に出演していたときのディレクターさん。僕は離婚したばかりで慰謝料と養育費の支払いがあったので助かりました」
炭火で焼いた焼き鳥を頬張りながら語る山田。この店「炭火亭」は「座布団御殿」と呼ばれる4階建て、エレベーターつきの山田の豪邸からほど近い場所にある。
「地元で飲むのが好きで、炭火焼きのお店をネット検索して見つけました。
レバーがお気に入り。塩焼きは宮城県塩竈市産の僕のオリジナル『山田の塩』を振ってもらいます。
店内に古い映画ポスターがたくさん飾られていて、勝新太郎さんが主演した『悪名縄張荒らし』のポスターを見ながら『若いとき、飲みに連れていっていただいたなあ』と思い出して焼酎を飲んでいます。
豪邸? そんなに立派じゃないですけど、母が晩年に足を悪くしたので、エレベーターをつけました」
山田は「座布団運びをクビになっても困らないように」と不動産投資をしている。
現在は「小さいマンション2棟と区分所有マンションをひとつ持っています。不動産収入は…ご想像におまかせいたします」と笑う。意外に堅実だ。
■『のどじまん』の賞品がごちそうだった
山田の芸歴のスタートが10歳と聞いて驚いた。
「公開放送の『ちびっこのどじまん』で出演者が当日欠席したことから、司会の大村崑さんが客席に飛び入り参加を呼びかけました。
大勢が手を挙げましたが、僕がいち早く舞台に上がったので、そのまま番組のテーマソングを歌うことになり優勝。チャンピオンメダルとインスタントラーメン半年分、ステレオが賞品でした」
幼い山田には、インスタントラーメンを持ち帰らなければならない理由があった。
「僕が物心ついたとき、すでに我が家は貧乏、どん底でした。家業の材木商は羽振りがよく、お手伝いさんも何人かいたそうですが、父が連帯保証人か何かになって、深川にあった木工所と実家、埼玉県三郷市にあった500坪の資材置き場を失いました」
6人きょうだいの末っ子の山田は、生まれたばかりのときの写真すらないという。
「インスタントラーメンを持ち帰ったら家族全員、僕が泥棒をしてきたと勘違いして真っ青になりました。
だけど、メダルを見せて説明したら喜んで、すぐにみんなで食べました。『美味しい』しか言わなくて。あのとき、僕は初めて家族の笑顔を見た気がします。それから『家族を笑わせたい』と芸能の道を志しました」
その後、山田は劇団ひまわりにスカウトされ、『笑点』の「ちびっこ大喜利」に出演。出演者にはキャロライン洋子や林寛子の姿もあった。
座布団が10枚たまった山田は、「ご褒美は何がいいか」と聞かれ「レコードを出したい」と答えた。これがのちに結成された「ずうとるび」のデビュー曲になった。