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坂本冬美のモゴモゴモゴ『恋は火の舞 剣の舞』豊川悦司さんのカッコよさにボー然

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.05.15 11:00 最終更新日:2021.05.15 11:00

坂本冬美のモゴモゴモゴ『恋は火の舞 剣の舞』豊川悦司さんのカッコよさにボー然

大河ドラマ史上初めてのイメージソング

 

 わたしにとっては、初めての猪俣公章先生以外の楽曲で、そろそろ親離れしてもいいんじゃないかという、レコード会社の親心から生まれた作品でした。

 

 自分で言うのもなんですが、すごく素敵な曲です。ただ……。後になってわかったことですが、わたしにとっては、タイミングが悪すぎました。

 

 というのも、当時は猪俣先生が入退院を繰り返していた時期で、わたしも、レコード会社の人も、さらにそのまわりの人たちも、まさか、あんなに早く先生が亡くなるとは思ってもいなかったのです。

 

 あれは、お見舞いに行ったときのことです。

 

 レコーディングを終えたことは、先生も知っているはずなのに、それにはいっさいふれず、「伍代夏子に曲を書いたぞ!」と、病室に持ち込んだカセットデッキのスタートボタンを押し、「どうだ!? いい曲だろう?」と、胸を反らします。

 

 タイトルは『恋ざんげ』。で、これがまた、本当にいい曲なんです。

 

 でも……、きっとあのとき先生は、「それなのに、なんで、お前の曲は俺じゃないんだ」という言葉が、喉まで出かかっていたはずです。

 

 それを思うと、悲しくて、切なくて。今でもこの歌を歌うと……胸が痛みます。

 

さかもとふゆみ 
1967年3月30日生まれ 和歌山県出身 『祝い酒』『夜桜お七』など数多くのヒット曲を持ち、『また君に恋してる』は社会現象にもなった。最新シングル『ブッダのように私は死んだ』を含む、35周年記念ベスト『坂本冬美35th』が発売中

 

写真・中村功 構成・工藤晋

 

(週刊FLASH 2021年5月25日号)

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