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窪塚俊介、「俳優としての姿勢、道標は大林宣彦監督から教わった」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.06.08 11:00 最終更新日:2021.06.08 11:00
五反田駅から徒歩数分。店の入口にある、「支那そば」の暖簾が風に揺れる。
「昔は “家系” のラーメンもよく食べていたんですけど、最近は食事に気をつけるようになりましたね。ここのラーメンは優しい味で大好きなんですよ。胃もたれしないから罪悪感もない。いつもネギラーメンを食べます」
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窪塚俊介が「友達とかの忖度抜きで本当に美味しい」と絶賛するのは「支那そば はせべ」だ。5、6年来の友人が親子で営んでいる店で、窪塚は仕事帰りなどにふらっと寄ることが多いという。
「一人でご飯を食べるのが得意なほうではないんですが、ここは落ち着けるんですよね。彼とは子供の年齢が同じで仲がいいので、カウンターでいろいろ話をしながらビールだけ飲んで帰っちゃうこともあります」
窪塚は慶應義塾大学理工学部4年時に、アメリカ・ロサンゼルスに留学している。卒業を待たずに演劇の勉強をしたかったのかと問うと、苦笑いしてこう答えた。
「演劇を勉強しに行ったというか、就職から逃げて行ったというか。大学3年生になると、突然まわりのみんながパシッとスーツを着て就職活動を始めるじゃないですか。
当時、自分に向いている職業を調べられるサイトがあって、やってみたら5分ぐらいで『あなたに向いている職業は○○です』みたいに分析されちゃった。それもなんだかなって思ったり、そもそもやりたいことは探すんじゃなくて、やりたいことがあるかないか、なんじゃないの? なんていう思いもあって。
それでいて、まわりの就職活動が進んでいくと焦る自分もカッコ悪くて……。もともと映画が好きで英語を学びたい気持ちもあったので、両親に相談して、留学することに決めたんです」
選んだのはアメリカの名門のリー・ストラスバーグ演劇学校。授業は厳しかった。
「演劇が最高峰で、映画や映像を下に見ているようなところがあって、ちょっとまずい演技をしちゃうと『あなたは映画でもやっていなさい』なんて言われました(笑)。ここでずっと言われていたのが、絶対に自然な演技をするなってこと。
自然な演技なんて誰もカネを払って見たくないって。へたくそでもいいから、リアルな演技をやりなさいと。自然な演技をしようとした時点で、絶対に自然な演技ではないですしね。いま自分にそれができているかできていないかは別にして、アメリカ留学でいちばん得たことかなって思っています」