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容疑者は西島秀俊か芳根京子か『真犯人フラグ』錯綜する疑惑の “裏の裏” を読む
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.10.17 11:00 最終更新日:2021.10.17 11:00
真犯人は主人公の西島秀俊か、今後バディ的存在となりそうな芳根京子か、それともまったく別のキャラか……?
先週日曜に第1話が放送された『真犯人フラグ』(日本テレビ系)のことだ。
2019年にSNS上で考察合戦を巻き起こした、『あなたの番です』(日本テレビ系)の企画・原案担当の秋元康ら制作スタッフが再集結した本作。約半年間にわたる2クール放送という点も『あな番』と共通するサスペンスミステリー作品で、期待されていた第1話の視聴率は世帯平均視聴率8.4%、個人全体視聴率4.7%という数字だった。
(※視聴率はビデオリサーチ調べ/関東地区)
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2人の子供に恵まれ、妻・真帆(宮沢りえ)との夫婦仲もいい平凡なサラリーマン・相良凌介(西島)。これから夢のマイホームを建てようかという幸せ絶頂の家族に思われたが、ある日、突如妻と2人の子供が失踪してしまう。
凌介は週刊誌編集長の友人の協力で、家族失踪をネットニュースに出してもらったところ、当初は凌介に同情の声が集まっていた。しかし、失踪当日の夜に凌介が友人のバーで飲んでいたことが発覚すると、日本中から一気に、「ダンナが殺したんじゃないの?」と自作自演の真犯人疑惑の目を向けられしまい……。
■裏の裏を考えると西島秀俊がやっぱり真犯人?
第1話は、大きな宅配便の荷物の中に入った小学生の息子の遺体を、凌介と部下・二宮瑞穂(芳根)が発見するという衝撃のラストだった。大きな発泡スチロールの中に氷が敷き詰められ、冷凍された子供の腕のようなものが見えていたのだ。
とは言え、それが本当に息子の遺体なのかどうかはまだ不明。公式サイトの次回予告や第2話あらすじを見ても、息子が死んだと明言されていないため、冷凍遺体がフェイクという可能性も残されている。
日本の倫理観的に考えると、視聴者を引きつけるためのショッキングな展開目的で、いきなり幼い息子が猟奇的に殺されるのは非難されかねないし、ただでさえこの鬱々としたご時世にそんな絶望スタートをさせるとは考えにくい。個人的にも遺体はフェイクであってほしいと思う。
息子の遺体が本物かフェイクかは今晩放送の第2話を観ればわかるだろうが、熱心な視聴者はさっそく真犯人は誰なのか、考察を始めていることだろう。
劇中では、凌介に真犯人フラグが立ちまくっているため、家族殺しのサイコパス夫と疑われ、日本中から白い目で見られてしまう。けれど視聴者目線で考えると、明るく頼れる部下で凌介を叱咤激励しながら協力してくれる瑞穂に、一番の真犯人フラグが立っているのではないだろうか。
あくまでこういったミステリー作品のセオリー的な話だが、“身近ないい人” が真犯人だったという作品は枚挙にいとまがない。実際、ドラマ『あなたの番です』の真犯人はそのセオリーに該当するキャラだった。また穿った見方をすれば、朝ドラ女優で演技力に定評のある芳根を、裏表のないただの善人にキャスティングするというのにも少々違和感がある。
ただそうやって考えると、視聴者目線では芳根演じる瑞穂に真犯人フラグが立ちまくっているので、瑞穂が真犯人ではあまりに安直すぎる。裏の裏で瑞穂の真犯人説は薄い気がするのだ。
裏の裏ということだと、一周まわって劇中で真犯人フラグが立ちまくっている凌介が真犯人という可能性も捨てきれない。たとえばブラッド・ピットの映画『ファイト・クラブ』(1999年)、レオナルド・ディカプリオの映画『シャッター アイランド』(2010年)のようなどんでん返しの “仕掛け” が用意されていれば、凌介真犯人説はありえるだろう。
――劇中の真犯人フラグと視聴者目線の真犯人フラグが複雑に交錯していく『真犯人フラグ』、今夜放送の第2話も見逃せない。
●堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『週刊女性PRIME』『日刊SPA!』などに寄稿中