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高知東生、「こども家庭庁」の名称変更に異議あり「家庭に恵まれなかった子供だってたくさんいる」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.12.16 18:30 最終更新日:2021.12.16 18:41
12月15日、いじめや教育格差、児童虐待など子供が抱える諸問題に取り組む新組織の名称が、当初予定されていた「こども庁」から「こども家庭庁」に変更されることが報じられた。自民党の会合では、1時間半におよぶ紛糾の末、変更が了承されたという。
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「こども家庭庁」を推したのは、自民党保守派や公明党だ。「子供は家庭を基盤に成長する存在だ」という根強い意見があったと報じられている。
自民党の山谷えり子国家公安委員長は、「『家庭』が入ってよかったと思っております。さまざまな困難を抱えた家庭があるのは事実ですけども、やはり家庭的なつながりのなかで子供は育っていくと思う」と語っている。
しかし、組織の名称をめぐっては、かつて家庭内で虐待を受けた “虐待サバイバー” の人々から「家庭は戦場」などの指摘があったことを受け、「こども庁」という言葉に落ち着いた経緯がある。家庭に拠りどころのない子供たちを置き去りにするような名称変更に、批判の声が多く寄せられている。
俳優・高知東生も「こども家庭庁」という名称に反対する一人だ。高知に、名称変更に対する思いを聞いた。
「『こども庁』から『こども家庭庁』への変更には、正直驚きと悲しみを隠せませんでした。もともと『こども家庭庁』だったものを、虐待サバイバーの方々らの意見を聞き、『こども庁』へ変更されたはずです。勇気を持って国会議員の先生方へ訴えた方々の声は届かなかったのでしょうか。
世の中には家庭に恵まれない子供たちも多数います。僕もその一人です。僕は任侠の父の愛人の子として生を受け、幼少期は親類の家に預けられ、母はほとんど子育てをしないまま自死しました。
ついに家庭に恵まれることのない子供時代を過ごしました。『家庭』という言葉には憧れもありましたが、自分にはかなわぬものというコンプレックスと寂しさがありました。
そんな思いを怒りに変え、ケンカばかりの青春時代を過ごしたのです。いま思えば、あれは自分に対する怒りだったと思います。自分など大事にする存在ではないと信じていたのです。
『家庭』が誰にでも当たり前にあるという前提は、そうではない子供に “愛されない存在” という烙印と罪悪感を植えつけます。『名は体を表わす』と言いますが、『家庭』ありきの子供ではなく、子供という個をありのままに認め、そのままで存在していいのだと思える温かい社会が築かれるよう願っています」
政府は、来週にも「こども家庭庁」の基本方針を閣議決定するという。名称変更はもう避けられないのか、事態の推移に注目が集まっている。
( SmartFLASH )