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「ピクトグラム」演じたが~まるちょば・HIRO-PONが紅白に提言!「ドラマ見せられるのは生身の人間」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.12.18 06:00 最終更新日:2021.12.18 06:00
注目ミュージシャンの出場辞退、裏番組や配信メディアの台頭、男女を「紅白」に分けることへの批判ーー。
72回めの放送を迎える『NHK紅白歌合戦』のオワコン(終わったコンテンツ)説が止まらない。いま旬の “改革者” たちなら、この国民的番組をどう変えるのか?
東京五輪開会式での “動くピクトグラム” のパフォーマンスで話題となったのが、パントマイムアーティスト・が~まるちょばのHIRO-PON(年齢非公表)だ。
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「子供のころから洋楽好きで、邦楽も村八分やザ・ルースターズといった『紅白』とは無縁なロックバンドのファンでした。でも、世代的に『ザ・ベストテン』や『夜のヒットスタジオ』は観ていましたね」
その後、ロックにハマるほどに歌番組からは遠のいたが、山本リンダが1972年に『紅白』に出場した際の動画を約10年前に観て、その “本気さ” に度肝を抜かれたという。
「曲は『どうにもとまらない』でした。当時のリンダさんは20歳そこそこなのに、へそ出しルックで踊りも大胆で、曲の後奏では、本気で白組を誘惑しにかかっているんです(笑)。まるで、白組の出場者のなかに “いい関係” の人がいて、公共の電波を使ってその人を誘っているかのような……僕の妄想ですけどね」
1981年の石川ひとみ『まちぶせ』も忘れられないと語る。
「司会の黒柳徹子さんによる、石川さんの紹介も感動的で、石川さんは『紅白』初出場に感極まって涙してしまうんです。それをこらえて歌いきる様子が、愛おしかったですね」
一方、いまの歌番組は、表現の主流がダンスや振付になっているという。
「TikTokなどが流行する今の時代には合っているのでしょうが、リンダさんや石川さんのように、内面から溢れ出るものを観たい、と思うこともあります。パントマイムも、世間的には『ここに壁があるように見せる』という外面的な表現だと思われがちなのですが、そうではなく『壁を前にした人がどういう思いでいるのか』という、人間の内面を見てもらうものだと思うのです」
近年の『紅白』は、外面的な “おもしろい映像” を作ることに拘りすぎだという。
「僕らが五輪の開会式でやったパフォーマンスって、すごくアナログだったじゃないですか。アナログなものって、いま信じている人があまりいないんですよ。『紅白』に限らず、映像表現はCGやプロジェクションマッピングの時代に入っています。しかし、100%嘘のないドラマを見せられるのは、生身の人間だけですから」
言葉を発さず、大掛かりなセットも用意せず、舞台に立ちつづける男はそう語った。