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勝俣州和「自分で決めたルールを守り切れ」…柳葉敏郎と哀川翔が背中で教えてくれた “人生の哲学”

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.03.06 11:00 最終更新日:2022.03.06 11:00

勝俣州和「自分で決めたルールを守り切れ」…柳葉敏郎と哀川翔が背中で教えてくれた “人生の哲学”

「劇男一世風靡」時代の勝俣州和

 

■欽ちゃんと出会いテレビスターに

 

 そして、転機が訪れる。「劇男一世風靡」に入って約2年が過ぎたころに、萩本欽一の番組『欽きらリン530!!』(1988年、日本テレビ系)のオーディションを受けたのだ。

 

「言われるがままに会場に行ったら、受かっちゃった。これが俺の芸能界デビューです。その番組でCHA-CHAが結成されました」

 

 CHA-CHAは歌って踊って、お笑いもできるアイドルグループとして世の中を席巻する。

 

「グループに入って、世界が変わりました。知らない人が、俺のことを知っているんですから(笑)。大学時代なんて一切モテなかったのに、ステージに出たら、指さされてキャーキャー言われる。信じられなかったですね。

 

 それよりも人生を変えられたのは、テレビで見ていた欽ちゃんに、直接お笑いのことを教えてもらえたということ。毎日稽古つけてもらえるんですよ。こんなに幸運なことはないです」

 

 1992年にCHA-CHAが解散した後、勝俣はアイドルからバラエティタレントになり、テレビ番組に引っ張りだこに。

 

「『息が長いタレントになるにはどうしたらいいですか?』と聞かれることがあるんですが、秘訣なんてありません。俺はまかせてくれる人がいるおかげで出られているだけですから。

 

 昔、欽ちゃんに『手を抜かずに一生懸命やっていたら、誰かが絶対に見てくれている。ただし、手を抜いたのを見ている人もいる』と教わったんですよ。

 

 要は、どんな小さいことでも、大きい仕事と比較せずに、手を抜くなということ。それを守っているから応援してくれている人が声をかけてくれるんだと思います」

 

 2020年春から、新型コロナウイルスが蔓延した影響で、テレビ業界も大きく変わった。

 

「一度めの緊急事態宣言のとき、大半のタレントたちは暗い顔をして、下を向いていました。それを見て俺は逆に『チャンスだ』と思ったんですよね。

 

 みんなが下を向いているときこそ、俺は上を向こうと。時間があり余っていたから、ふだん読まないようなジャンルの本を読んだり、溜まっていたネタをブラッシュアップする時間に充てました。

 

 仕事がなくなったり、オファーが減ったりする時期は誰しもあることで、落ち込む必要はないんです。いまは、 “波待ち” の時間。この時間を有効活用して、好きなことを掘り下げていけば、コロナ明けにビッグウエーブが来るかもしれません。ワクワクするでしょ」

 

 現在56歳。昨年11月に著書『全力疾走するバカになれ』(小学館)を上梓するなど、アラ還になってもチャレンジ精神と好奇心は高まり続けている。

 

「これも欽ちゃんの教えですが『一生懸命頑張ってきた人には、3回ブームが来る』と。俺の場合はアイドル、バラエティときたから、最後はどんなチャンスが来るのか楽しみ。引退はまったく考えないです。引退というのは、人から求められなくなったときのこと。自分では決められません。

 

 だから最期の瞬間まで、持てる技術をすべて使って、みんなを笑わせていたい。命を使い切って、棺に収まりたいです。あ、でもまだ死ねないな。俺、恐竜と宇宙人は死ぬ前に見ておきたいんです(笑)」

 

かつまたくにかず
1965年3月12日生まれ 静岡県出身 「劇男一世風靡」に入団。1988年にテレビ番組『欽きらリン530!!』(日本テレビ系)で、司会の萩本欽一に見いだされて芸能界デビュー。番組内で結成されたアイドルグループ「CHA-CHA」のリーダーとして活躍。以降、多数のバラエティ番組に出演。2021年11月に著書『全力疾走するバカになれ』(小学館)を発売

 

【うなぎ 色川】
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写真・木村哲夫

 

( 週刊FLASH 2022年3月15日号 )

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