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上島竜兵、個性派俳優を目指した過去も…「『真犯人フラグ』の強羅役は難しい。だって台詞が覚えられない(笑)」

エンタメ・アイドル 投稿日:2022.03.13 11:00FLASH編集部

上島竜兵、個性派俳優を目指した過去も…「『真犯人フラグ』の強羅役は難しい。だって台詞が覚えられない(笑)」

志村けんのボトルで乾杯

 

 上島竜兵と訪れたのは、もうすぐ三回忌を迎える志村けんさんが愛した麻布十番の鉄板焼き「三と十」。オーナーシェフの御山哲史さんは3人兄弟の末っ子だった志村さんに弟のようにかわいがられ、店には “志村けん” と書かれた焼き芋焼酎のボトルと、「口をつけたときの感触がいいんだよ」と愛用したグラスがある。

 

「本当によくご一緒させていただきました。毎日というときもあったくらいです。最初は “おネエちゃん” の話で盛り上がりますが、最後はいつもお笑いのことになりました。

 

 

 M-1で優勝した若手芸人を『あいつらおもしろいな』とおっしゃるから『僕らはもう、ついていけないですよ』と笑ったら『いいんだよ。俺たちは芸人じゃなくて喜劇人なんだから』って。うなずきながらも心の中で『俺、芸人なんだけどな』と思っていました」

 

 懐かしそうに笑う上島。志村さんとの親交は20年以上にわたった。きっかけは、知り合ってすぐに「お前たち、最近コントやってないだろ。バカ殿で3分くらいのネタをやれよ」と『志村けんのバカ殿様』(フジテレビ)の出演を持ちかけられたことだ。

 

「志村さんの社交辞令だと思っていたら、マネージャーから『出演が決まりました』と聞いてびっくり。僕たちのコントの収録中は、顔を真っ白にした志村さんがずっと見ていたから緊張しましたね」

 

 その後、レギュラーになったダチョウ倶楽部。志村流のコント作りは驚きの連続だったという。

 

「とことんリアルを追求していました。酔っ払いが最終電車に乗るシーンは『その男がなぜ酔っ払っているのか。会社をクビになったのか。娘が嫁に行くのか。それによって絡み方が変わるんだよ。そこから作り込まなくちゃ』って。

 

 倍賞千恵子さんが居酒屋の女将役で出演したときは厨房のゴミ箱に本物の生ゴミがあって倍賞さんがすごく驚かれたそうです。それからADさんがコントで使うバナナを用意したら『このネタでこの曲がり方のバナナはダメだろ。もっとまっすぐのバナナだよ』なんてこともありました」

 

 志村さんの思い出話をしながら焼酎を味わう上島は、3月13日に最終回を迎えるドラマ『真犯人フラグ』(日本テレビ系)に謎の男・強羅役で出演中。その怪演が話題になっている。

 

「今までも映画やドラマに出させていただきましたが、芸人の延長の役が多かったんです。たとえばダメ男みたいな。今回は真逆。役作りは難しかったですね。どう役作りをしたか聞かれると困るけど(笑)。それにまわりはテレビで見たことがある俳優さんばかり。緊張しました」

 

 じつは上島、20代のころは個性派俳優を目指していた。

 

「極端に映画好きとかではなかったですけど。だってスクリーンの字幕とかが読み終える前に消えちゃうからストーリーがよくわからない。でも映画雑誌を読むのが好きで、監督俳優名鑑は暗記するほどでした」

 

 高校卒業後、1年間アルバイトをしてお金を貯め、上京。劇団青年座研究所の試験に合格した。憧れの俳優は「顔が似ているからではないけど西田敏行さん」だった。だが、その1年後、母親が病気になり実家に戻ることに。

 

「その後、再びアルバイトをして上京しました。青年座の試験を受けたけどパントマイムのお題なのに声を出して失格。ウケはよかったんだけどなぁ。劇団文学座、劇団夢の遊眠社も落ちて、受かったのがテアトル・エコー。そこで寺門ジモンと知り合いました」

 

 上島と寺門は養成所をやめてお笑いへ舵を切る。ネタをテアトル・エコーの先輩だったコント赤信号・渡辺正行に見せたが「おもしろくないなあ」とダメ出し。そして「一緒にやったらどうだ」と肥後克広、南部虎弾を紹介され、のちにダチョウ倶楽部が結成された。

 

「当時の芸風は、瞬間芸とか一発芸とかでした。今とあまり変わらなかったんじゃないかな。それでも六本木のショーパブに出させてもらって一日1万円、月に12万円ほど稼げたので生活はなんとかなりました。場数を踏むうちに『人を笑わせる』という気持ちよさに目覚め、俳優への興味は薄れていきました」

 

 しかしテレビ出演も多くなり、上島には憧れていた「俳優」の仕事が入るようになる。

 

「ドラマは台詞を覚えるのが大変です。僕、覚えが悪いので(笑)。コントですか? 長台詞もありますけど、笑いのツボの言葉をおさえていればほかを忘れても意外に大丈夫です。それにうちは2人がフォローしてくれますから。

 

『真犯人フラグ』は台詞も完璧にしなくちゃいけないし、表情だけの演技もあって緊張しましたけど、いつもどおり皆さんに助けられました」

 

( 週刊FLASH 2022年3月22日号 )

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