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二宮和也『マイファミリー』日曜劇場としては低調スタート…斬新な “ノンストップ” 展開で逆転できるか

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.04.17 11:00 最終更新日:2022.04.17 11:02

二宮和也『マイファミリー』日曜劇場としては低調スタート…斬新な “ノンストップ” 展開で逆転できるか

 

 設定が『真犯人フラグ』(日本テレビ系)に似ているが、天下の「日曜劇場」がそんな模倣をするわけもないだろうから、“娘誘拐” は序章にすぎないのかもしれない。

 

 先週日曜にスタートした二宮和也主演の『マイファミリー』(TBS系)。

 

 開発したスマホゲームが大ヒットし、業界の寵児としてもてはやされているゲーム会社社長・鳴沢温人(二宮)。鎌倉の豪邸で、妻・未知留(多部未華子)と小学6年生の娘・友果と3人で暮らしており、一見すると公私ともに幸せ絶頂の勝ち組だ。

 

 

 けれど、実は業績の柱となっているゲームの人気低迷で会社は経営危機。また、表向き、家族は仲がいいように見せているが、夫婦関係は冷めきっている。育児は妻に任せっきりだったため、娘との心の距離も開いたままだ。

 

 そんなある日、娘が何者かによって誘拐され、5億円の身代金を要求されてしまい――というストーリー。

 

■ストレートに推理するなら娘の自作自演

 

 5億円を要求しているものの、どうやら犯人の目的は金銭ではない模様。

 

 なぜなら、温人が要求に応えて身代金を指定の場所まで持って行っても、そこには誰もおらずスマホが置いてあるだけ。そのスマホから合成音声でしゃべる犯人は温人にこう告げたのだ。

 

「友果さんが小学1年のとき、遠足で行った場所に30分後に来てください。わからないなら取引は終了です。10秒以内に答えてください」

 

 場所を変えたのは警察の捜査網を警戒したからとも考えられるが、それならばこんなクイズを出す必要はないため、単純な身代金目的ではないのだろう。特に深い理由はなく、ゲーム感覚で温人らをもてあそんでいるだけの愉快犯という可能性もゼロではないが、その線も薄そうだ。

 

『マイファミリー』というタイトルなのだから、おそらく本作のテーマは “家族の絆の再生”。そして犯人のクイズは、まるで温人が父親として娘のことをどれだけ知っているかを試すような内容である。

 

 となると誘拐は娘の自作自演か、もしくは冷めきった家族仲を憂いている温人に近しい人物が犯人と考えるのが、ごくごく妥当な推理だろう。

 

 しかし、そんな誰でもすぐに思いつくようなストレート推理の真相で、最終回まで引っ張るのは考えにくい。

 

■西島秀俊『真犯人フラグ』との大きな類似点

 

 さて、第1話の展開は、今年3月まで放送されていた西島秀俊のミステリードラマ『真犯人フラグ』と大きな類似点がある。

 

『真犯人フラグ』の第1話は、ある日、妻と2人の子供が突然失踪してしまい、事件に巻き込まれたのではと考えた主人公(西島)が、家族失踪をネットニュース記事で公表して情報を集める。

 

『マイファミリー』も娘という大事な家族が誘拐されてしまうわけだが、第1話終盤で温人と未知留がネットニュース番組に生出演し、娘が誘拐されたことを世間に公表したのだ。

 

 つい先月まで放送されていた日テレのドラマを、TBSの看板枠「日曜劇場」がパクるとは思えない。そのため、たまたま第1話は大きな類似点があったものの、『真犯人フラグ』とはまったく違った方向性に舵を切り、『マイファミリー』のオリジナル性を示してくれることだろう。

 

 そう考えると、『真犯人フラグ』は第1話で発生した家族失踪事件を最終回まで引っ張ったが、『マイファミリー』は娘誘拐事件を最終回まで引っ張らず、中盤あたりで娘が無事に帰ってきて事件解決なんて展開もありそうだ。

 

 公式サイトによると、『マイファミリー』は “ノンストップファミリーエンターテインメント” と謳われている。“ノンストップ” という言葉から、めまぐるしく次々と状況が変わっていくことが予想されるし、“ミステリー” や “サスペンス” と謳っているわけではないので、実は謎解き要素はそこまでないのかもしれない。

 

■12%台スタートは「日曜劇場」としては低調

 

『マイファミリー』第1話の世帯平均視聴率は12.6%だった。テレビ業界全体の低視聴率化が進んでいるため、12%台は十分ヒットと呼べる数字ではある。

 

 ただし、「日曜劇場」の視聴率としてはイマイチだ。昨年と今年に放送された「日曜劇場」枠の初回の世帯平均視聴率を振り返ってみよう。

 

◯『天国と地獄 ~サイコな2人~』(昨年1月期、綾瀬はるか主演)
16.8%
◯『ドラゴン桜』(昨年4月期、阿部寛主演)
14.8%
◯『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(昨年7月期、鈴木亮平主演)
14.1%
◯『日本沈没ー希望のひとー』(昨年10月期、小栗旬主演)
15.8%
◯『DCU』(今年1月期、阿部寛主演)
16.8%

 

(※視聴率はビデオリサーチ調べ/関東地区)

 

 前作『DCU』から4%以上も下落している『マイファミリー』は、ここから巻き返しできるのか? 今夜放送の第2話以降で、視聴者をどんどん引き込むハイクオリティな斬新展開を期待したい。

 

堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『週刊女性PRIME』『日刊SPA!』などに寄稿中

 

( SmartFLASH )

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