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コウメ太夫 『エンタ』で掴んだ栄光と放送終了後の挫折…再ブレイクのきっかけは有田哲平の一言
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.05.15 11:00 最終更新日:2022.05.15 11:00
『エンタの神様』に出演したことで一気にブレイクする。
「初めてウケた白塗りのネタで番組のネタ見せに行ったんですが、ボロクソでした。
でも放送作家さんが、『女形だから裏声に』とか『音楽はBGMじゃなくて口で言ったほうがいい』とか今の形につながるアドバイスをくれて、ネタを練習させられました。『わたくし、狂い咲き、小梅太夫(2009年に改名)と申します』という口上も作ってくれましたね。狂い咲きなんて自分では言ったことがなかったので、狂い咲きって何? ともうパニック。あと芸名も『これから小梅太夫ね』と決められて。しばらく僕の名前ってなんだっけ? とマネージャーに聞いては怒られていました(笑)」
番組スタッフと一丸となって作ったキャラクターは大人気に。17歳の夢が思いがけない形でかなった。
「当時の人気はとにかくすごかったです。営業とか行くと、扇子を上げ下げするだけで『キャー♪』って歓声が上がるんですよ。もうアイドル並みでした。あのころは何をするのも気持ちがよかったなぁ。
心にもめちゃくちゃ余裕があって。今思うと、あのころの自分は自信でみなぎっていた気がします」
2010年、『エンタの神様』のレギュラー放送が終了。コウメのテレビ出演も減少する。
「仕事も減るし、離婚されるしで、それまであった自信はどんどんしぼんでいきました。かなり心にもきましたね」
気づけば月に2本しか仕事がなくなっていた。この苦しいときに金銭的に支えになったのが、人気に陰りが見えたときに始めたアパート経営だ。
「マネージャーにお金もあるなら土地買ってアパートを経営したらいいとすすめられて始めた感じ。これは助かりました。正直、通帳の残高がどんどん減っていくときも、支えになるというか。今も土地の価格が上がっているので、ありがたいです」
2005年の大ブレイクから17年。以前にも増してシュールなネタで注目を集め、再びテレビに出ることも増えてきた。きっかけはくりぃむしちゅー・有田哲平の番組だった。
「『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)で有田さんの前でネタをすることになったとき、以前、シュールでめちゃくちゃなネタをしたら喜んでくれたのを思い出してやったら笑ってくれて。それからありがたいことに、ほかの番組にもちょくちょく呼んでいただくようになりました」
再ブレイクのきっかけを作ってくれた有田からの言葉は忘れられないという。
「エレベーターで一緒になったときに、『まったく意味のわかんないネタをやっているけど、ブレちゃダメだよ』と言われたんですよ。それからブレないよう心がけています。
劇団、コンビ、ピンを経て、放送作家の方に言われるままにコウメ太夫になって……僕自身は芸に対してのこだわりはないんです。その時々に合わせているというか。これからもコウメ太夫で勝負することだけはブレないようにして、仕事もネタもへんにこだわらず少しずつ変化をさせながらやっていきたいです」
コウメはドラマ『星新一の不思議な不思議な短編ドラマ 逃走の道』(NHK BS4K・BSプレミアム)に主演する。
「最初は大丈夫かな? と思っていたんですが、意外と楽しい。お芝居は梅沢さんのところにいたこともあるので、やってみたいと以前から思っていました。素顔で出るのは抵抗ないです。なんか新しい扉が開いて楽しいです」
狂い咲きは、まだ続く。
こうめだゆう
1972年4月20日生まれ 東京都出身 1995年、梅沢劇団に所属、女形として舞台に立つ。2005年、小梅太夫として『エンタの神様』(日本テレビ)に出演しブレイク。『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)などに不定期で出演中。2020年に『ルパンの娘』(フジテレビ系)で素顔でドラマに出演し俳優デビュー。5月17日放送の『星新一の不思議な不思議な短編ドラマ 逃走の道』(NHK BS4K・BSプレミアム)では二人芝居をみせる
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写真・伊東武志