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ディーン・フジオカ『パンドラの果実』が狙う「二匹目のドジョウ」…竹内涼真ゾンビドラマの成功をもう一度!
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.05.28 11:00 最終更新日:2022.05.28 11:00
ここまで振り切ったSF展開は嫌いじゃないが、視聴しているファンが少ないのは、今後のビジネス的に問題が大アリな気がする――『パンドラの果実 科学犯罪捜査ファイル』(日本テレビ系)のことだ。
ディーン・フジオカ演じる主人公・小比類巻祐一が、警視庁に「科学犯罪対策室」を立ち上げ、室長として数々の難事件を解決していく1話完結型のドラマ。先週土曜に第5話が放送された。
昨年1月期に同枠で放送された亀梨和也主演『レッドアイズ 監視捜査班』(日本テレビ系)のように、サイバー犯罪などを解決していく物語かと思いきや、予想を斜め上で裏切ってくるのが『パンドラの果実』だ。
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たとえば、第1話はA.I.ロボットに殺人容疑がかけられ、第3話は死者が蘇って徘徊して行方不明になった。それを、ディーン演じる主人公らが大真面目に捜査しているのである。
先週放送の第5話は、30代の女性があっという間に老婆のように変貌して死亡する事件なのだが、女性が不老不死のウイルスの研究をしていたことが判明。急激な老化の原因は、そのウイルスの変異株に感染していたことが原因であった。
……そう、『パンドラの果実』は刑事ドラマの皮をかぶったトンデモSFドラマなのである。
■すでにHuluでSeason2の独占配信が決定済み
冒頭で述べたとおり、そういった突拍子もないストーリーは個人的には嫌いではない。
昨今は手堅く視聴率を取るために、どこかで観たことのあるような画一的なドラマが氾濫しているので、こういったチャレンジングな作品を作っていかないと、日本のドラマ業界全体が停滞してしまうと思うからだ。
『パンドラの果実』という作品が面白いか面白くないかはさておき、攻めの姿勢は感じるので応援したい気持ちはある。
しかし、こういった挑戦作は前のめりに盛大にコケることも想定しておかないといけないと思うのだが、なぜかビッグプロジェクトになってしまっている。
本作は日本テレビとHuluの共同制作となっており、テレビドラマ放送開始前からSeason2まであることが告知されていた。全10話となるSeason1は日テレが地上波で放送し、全6話となるSeason2はHuluオリジナルとして6月から独占配信されるという。
これは、Season1で多くのファンを獲得しておき、Season2観たさにHuluの有料会員を増やそうというビジネスモデルなのは明白。だが『パンドラの果実』の世帯平均視聴率(※ビデオリサーチ調べ/関東地区)は、第1話こそ8.3%だったが、第2話から第5話までは6.6%、5.0%、5.5%、5.3%と推移しており爆死レベル。
この低視聴率ドラマのSeason2観たさにHulu会員になる人が、どれほどいるのかは疑問である。
■竹内涼真のゾンビドラマは大成功でSeason4も?
実は日テレとHuluは、昨年1月期に放送した竹内涼真主演の『君と世界が終わる日に』というゾンビドラマでも同じ手法を用いており、一定の成功を収めている。『君と世界が終わる日に』も事前にSeason2をHuluで独占配信することを公表したうえで、Season1を地上波放送していたのだ。
Season1の全話をならした世帯平均視聴率は7%台後半と高視聴率ではなかったが、『君と世界が終わる日に』の続き観たさにHulu会員になった方が少なくなかったのだろう。
その後、当初は告知されていなかったSeason3もHuluで独占配信され、さらにSeason3のラストで「to be continued」と記されたため、まだ正式に発表されていないが、Season4もある模様。
HuluのSeason2が好評でなければSeason3以降が制作されることはないだろうから、地上波放送されたSeason1の視聴率はイマイチでも、『君と世界が終わる日に』はビジネスとして成功したと言えるだろう。
同じビジネスモデルの『パンドラの果実』Season1は、『君と世界が終わる日に』よりも視聴率が悪いため、Season2でHuluにどれだけ客を呼び込めるのかは未知数だ。
今夜放送の第6話は女の霊が登場する心霊現象を扱うらしいが、Season1のうちにもう少し固定客を掴んでおいたほうがいいのではないだろうか。
●堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『週刊女性PRIME』『日刊SPA!』などに寄稿中
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