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広瀬アリス『恋なんて、本気でやってどうするの?』共感も応援もできない「クズ男」たち
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.05.30 11:00 最終更新日:2022.05.30 11:00
ヒロインたちのお相手の男の “クズ度” が高すぎて、どうにも応援できない。
先週月曜に第6話が放送された広瀬アリス主演『恋なんて、本気でやってどうするの?』(フジテレビ系)は、恋愛相手の男たちがひどすぎて、どうにも共感できないのである。
主人公・桜沢純(広瀬)は27歳にして恋愛経験ゼロ・男性経験ゼロ。仕事も趣味も充実しているため、恋愛という不確かなものに今のペースを乱されたくないという考えで、「恋なんて、人生のムダ!」というポリシーだった。
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そんな純と、彼女の高校時代の同級生である専業主婦の清宮響子(西野七瀬)、アパレル店員の真山アリサ(飯豊まりえ)の3人が、それぞれ恋に落ちていくという群像ラブストーリーである。
アリサの恋のお相手であるコンビニ店員の内山克己(岡山天音)は、コミュニケーションにクセがある陰キャ男子ながら、人間性はまともっぽいのでいいのだが、問題は純と響子のお相手だ。
■典型的な “男が嫌いな男”
恋愛を敬遠していた純のお相手は、フレンチビストロのギャルソン兼見習い料理人である長峰柊磨(SixTONES・松村北斗)。見た目は王子様系のイケメンで、女性が欲しがる優しい言葉や笑顔を振りまいてモテまくるチャラ男だ。
百歩譲ってチャラい部分はいいのだが、彼のバックボーンにも嫌悪感を抱いてしまう。
長峰が働くフレンチビストロは彼の父親がオーナーで、専門学校を卒業してフラフラしていたのを見かねて、父があてがった店だった。要するに、24歳になっても親のスネをかじって調子ぶっこいているだけのボンボン息子だったのである。
父親が店を畳むと言い出したため、第6話終盤では自分で経営していこうとやる気になってはいたが、尻に火が点いたから慌てて動き出しただけで、自発性が薄すぎる。
典型的な “男が嫌いな男” ではないだろうか。
■根っから詐欺師気質な男
主婦である響子の婚外恋愛のお相手は、そのビストロのシェフである岩橋要(藤木直人)。料理人としては超一流の腕を持つが、過去に大きな秘密があることは序盤から示唆されており、第6話でとうとうその謎が明かされた。
岩橋は5年前まで証券会社に勤めていたが、複数の顧客を騙して架空投資詐欺を働き、1年間服役していたそうで、その後、料理人になったのだという。
立派な犯罪だが、もうすでに罪を償って社会復帰しているので、前科をダメだと言いたいわけではない。問題は、転職活動での新しい店の面接を受ける際に、偽名を使っていたこと。
本名ではネット検索されて詐欺の一件がバレてしまうらしく、苦肉の策で名を偽ったのだろう。けれど、偽名のまま採用されれば、また人を騙し続けることになる。
岩橋は反省しているかのような暗い表情をしているし、響子に罪を告白するシーンは美談仕立ての演出がされていたが、騙されてはいけない。この男の詐欺師気質は治っちゃいないのだ。
■脱クズキャラを目指してほしい
このように、ヒロインたちのお相手3人のうち2人がクズ男という恋愛ドラマなのである。
恋愛は理性ではなく本能でするものだし、相手の欠点が見えていても冷静な判断ができず、突っ走ってしまうのはよくあること。だから純と響子が暴走してしまうのは超リアルな恋愛描写とも言えるが……。
本作の世帯平均視聴率(※ビデオリサーチ調べ/関東地区)が、第1話から第6話まで7.0%、6.5%、5.5%、6.0%、5.9%、6.2%と低空飛行を続けているのは、やはりヒロインたちの恋をどうにも応援できないからではないか。
今夜放送の第7話以降で、長峰と岩橋が脱クズキャラに成功すれば、巻き返しもあるかもしれない。
●堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『週刊女性PRIME』『日刊SPA!』などに寄稿中
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