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『インビジブル』高橋一生の名演技を台無しにしたコント脚本…最終話は名探偵コナンに三國無双?【ネタバレあり】

エンタメ・アイドル 投稿日:2022.06.18 13:36FLASH編集部

『インビジブル』高橋一生の名演技を台無しにしたコント脚本…最終話は名探偵コナンに三國無双?【ネタバレあり】

 

 たとえるなら漫画『名探偵コナン』とゲーム『三國無双』のパロディのようなコント展開だった。

 

 6月17日に最終回を迎えた高橋一生主演の『インビジブル』(TBS系)のことだ。

 

 主人公は事件解決に異様なまでの執念を燃やし、手段を選ばない異端の刑事・志村貴文(高橋)。そしてバディとなるのが、本名・国籍・年齢すべてが不明という犯罪コーディネーター・キリコ(柴咲コウ)。

 

 

 この2人が世に知られていない凶悪犯が起こす事件を解決していくというクライムサスペンスである。

 

 本稿では最終話のクライマックスシーンや黒幕の正体に言及するので、未視聴の方はご注意いただきたい。

 

■【ネタバレあり】TBSドラマは真犯人がカブってる

 

 さっそくネタバレをすると、本作の黒幕的存在であった殺人鬼「リーパー」は、警察庁から出向してきていたキャリア監察官で、途中から警視庁 捜査一課長となっていた猿渡紳一郎(桐谷健太)だった。要するに警察内部で地位を持つ人間が真犯人という展開。

 

 とは言え、最終話の1話前となる第9話のラストシーンと最終話の予告映像で、すでに猿渡が黒幕だと示唆されていたため、最終話を観てのサプライズというわけではない。

 

 ちなみに、同じくTBS系の今クールNO.1ドラマである「日曜劇場」の『マイファミリー』でも、真犯人が警察内部の神奈川県警 捜査一課長だった。まさかのネタかぶりである。

 

『インビジブル』では実質的に第9話ラストで捜査一課長が怪しいと示唆されていたので、最終話でさらなる真の黒幕が登場するといったもう一展開を期待していたが、そういったどんでん返しはなかったのも残念だ。

 

 にしても、同じTBS系で同じクールに放送された3本のプライムタイムドラマのうちの2本で、黒幕が警察内部の捜査一課長というのはさすがにちょっと……。TBSではドラマ班内で情報共有がされていないのか。

 

■『名探偵コナン』ばりの種明かしショーが裏目に

 

 さて、そんな黒幕・猿渡との対決は、とあるスタジアムのフィールド上。

 

 猿渡が何十人もの部下の刑事を引き連れて、スタジアムに潜伏していたキリコを追い詰めたのだが、それは猿渡を捕えるための志村&キリコの作戦。

 

 猿渡の命令でついてきていた刑事たちも、実は彼が黒幕であることを知っており、志村&キリコと結託して全員で一芝居打っていたというわけだ。

 

 このクライマックスシーンが、コントのようでなんともツッコミどころ満載だったのである。

 

 刑事たちが何十人も取り囲むなか、フィールドの中央にいるキリコに猿渡が一人で近づいていき、嘲笑しながら一巻の終わりであることを告げる。だがその場にいないはずの志村が登場して状況が一変。狼狽する猿渡。

 

 志村や刑事たちは猿渡の思惑をすべてお見通しだったこと、そのうえで猿渡を逮捕するために水面下で進めていた作戦だったこと――といった種明かしをドヤ顔でしだすのだ。

 

 そう、まるで犯人のトリックを解き明かして、意気揚々と謎解きショーをする『名探偵コナン』のように。

 

 けれど、いくらでも猿渡を取り押さえるタイミングはあったのに、志村を含め何十人もいる刑事たちは得意満面にしていた種明かしショーに夢中で、相変わらずフィールド中央には猿渡とキリコの2人のみ。そのため猿渡がキリコに銃口を向け、あっさり人質に取られてしまう。

 

『名探偵コナン』は漫画作品だから、謎解きショー中に犯人がおとなしく耳を傾けていてもそれほど違和感はないが、さすがに実写ドラマでこのアホアホ展開にはげんなり。

 

 ドヤ顔で余裕ぶっこいていた志村たちが自業自得で形勢逆転されるさまは、思わず苦笑してしまった。

 

■『三國無双』のザコキャラのような無能刑事たち

 

 キリコが人質に取られてしまったとはいえ、拳銃を持った何十人もの刑事たちが多方面から猿渡を取り囲んでいる状態。猿渡は志村と会話していたため、猿渡の背中側にいる刑事たちが何人もいたのに、誰も撃ったり捕えようとしたりしないのが不思議だった。

 

 確かに猿渡に銃弾が命中しても、傷を負いながらキリコを撃ってしまうというリスクがあるのはわかる。

 

 とは言え、キリコも素人ではないのだから猿渡が被弾すればその隙をついてうまく対処するだろうし、なによりあんなに無防備に背中をさらしている猿渡に対し、何もしないってあまりにポンコツすぎやしないか。

 

 何十人もいる刑事たちは猿渡に向けて銃を構えているものの、やってることは棒立ちと変わらない。そして、周囲を取り囲んだはいいが、特に攻撃はしてこない有象無象を見て、筆者はある既視感を覚えた。

 

 あ、この刑事たちって『三國無双』に出てくるザコキャラみたいだ……と。

 

『三國無双』『戦国無双』『ガンダム無双』など、一騎当千の爽快感がウリの人気アクションゲーム・無双シリーズをプレイしたことがある方ならわかるだろう。

 

 敵のザコキャラたちはプレイヤーのまわりにワラワラと集まってくるものの、ほとんど攻撃してこずに倒されるのをただ待っている。あの感じに『インビジブル』の刑事たちは瓜二つだったのだ。

 

 最終的に志村の見事な狙撃で猿渡を制圧し、無事に逮捕してめでたしめでたしというフィナーレだったが、あまりにも警視庁の刑事たちの無能ぶりが際立ったドラマだった。

 

 余談だが、高橋と桐谷の演技バトルは素晴らしかったと思う。

 

 最終局面で鬼気迫る高橋の声色や表情には鳥肌が立つほどだったし、桐谷のサイコパス演技はいい意味で気持ち悪さがキレキレだった。役者が入魂の熱演をしてくれていただけに、それを台無しにするコント調の脚本が本当に辟易としてしまったのである。

 

堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『週刊女性PRIME』『日刊SPA!』などに寄稿中

 

( SmartFLASH )

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