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高橋メアリージュン 「女優向きの顔じゃない」と言われた過去も…朝ドラ『純と愛』から始まった“ブレない芝居”

エンタメ・アイドル 投稿日:2022.09.17 06:00FLASH編集部

高橋メアリージュン 「女優向きの顔じゃない」と言われた過去も…朝ドラ『純と愛』から始まった“ブレない芝居”

高橋メアリージュン

 

 スマートフォンやパソコンが日常のツールになり “文字入力” はしても “書く” 機会が激減したいま、高橋メアリージュン(34)は、あえてノートに手で書くことを大切にしているという。

 

「このノートは常に持ち歩いていて、思いついたことを書くために使っています。まず、タイトルと日付を書いて、あとはどんどん書く! だから、文字は乱れているし、文章になっていないことも多いけど、気にしないでひたすら書くんです」

 

 

 ペンを持ち、自分の手で思いを文字にしていくと、ごちゃごちゃだった頭の中が整理されてくるという。

 

「頭の中だけで考えていると、行き詰まって堂々巡りになりがちなんですけど、書いて、それを自分の目で確かめることによって、先に進めることが多いですね」

 

 書くテーマは、プライベートなことから、ライフワークとして取り組んでいるフードロス削減のこと、役作りについてまで幅広い。

 

「たとえば、感情が高ぶるシーンを撮影する前に、役柄の心情などを書いたりすることがあります。この方法をやり始めてから気づいたんですけど、書くって考えるだけよりも覚悟がいるんですよね。特につらい感情は、それなりの覚悟を持たないと文字にできません。書くという作業を乗り越えることによって、役柄の内面が腑に落ちて、演じやすくなったと感じています」

 

 この方法を知ったのは、YouTubeの動画だった。

 

「私は、YouTubeや配信サービスのヘビーユーザーなんです(笑)。アプリが入れられるプロジェクターを使っていて、大きな画面でさまざまなものを観ていますよ。ですから、今回のドラマは地上波放送よりも1週間早く配信サービスで観られると聞いて、すごく嬉しいです!」

 

 今回のドラマとは、大人気だった『闇金ウシジマくん』(TBS系)シリーズの最新作『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』。高橋は6年ぶりに、美しく非道な取立て屋・犀原茜(さいはらあかね)を演じる。

 

「お話をいただいたとき、またサイハラに会える! と楽しみで仕方がありませんでした。ただ、今回はウシジマがいないので、サイハラはウシジマなしにどうやってパワーを使うんだろう……とちょっと心配でしたね」

 

 もうひとつ心配だったのは、6年という時間。彼女自身は30代になり、この2年半ほどはコロナ禍で、状況も人の心のあり方も激変した。

 

「サイハラは、ブレてはいけない人だから……」

 

 サイハラが『闇金ウシジマくん』シリーズに初めて登場したのは、2014年公開の映画パート2から。以来、ドラマ版シーズン3、映画版パート3、ザ・ファイナルと、シリーズに欠かせないキャラクターとなった。

 

「犀原茜役は、私にとって初めての映画作品でした」

 

 15歳のとき、オーディションでグランプリを獲得して、この世界に入った。モデルとして活躍しながらも、女優をやってみたいという気持ちは持てなかったという。

 

「デビュー前に紹介されたプロデューサーさんから『君は女優向きの顔じゃないね』と言われたんです」

 

 日本人の父親と、フィリピン人の母親を持つ高橋は、いわゆるハーフ顔。役柄が制限されすぎるというのが、その理由だった。

 

「まだ15歳だったので『女優は無理なんだ』と思って。なので、マネージャーさんが朝ドラのオーディションをすすめてくれたときは『落ちますよ』と言いながら受けました」

 

 確かに、ヒロインの座は射止められなかったが、この朝ドラ『純と愛』で、高橋は日本人とフィリピン人のハーフ役で女優デビューを果たす。

 

「朝ドラは放送期間が長いので、役と一緒に生きている感じがしました。もっとこの経験をしたいと、オーディションを受けたのが『闇金ウシジマくん』でした」

 

 以来、女優としてさまざまな役柄を演じてきた。いまや、彼女の役柄はハーフという枠に縛られない。

 

「見ためが女優向きではないと言われたことは、そのとき感じた以上に私の中でわだかまっていたのかもしれないと、いまは思います。だけど、わだかまりを感じるということは、大好きな母を否定することになるんですよね」

 

 いまは2つの国の血が流れていてよかったと心から思う。

 

「私には、生まれ育った日本と、母の故郷である美しい国フィリピンの両方がある。ハーフ(半分)じゃなくて、ダブル(2倍)だと」

 

 ブレない女、犀原茜を演じる高橋メアリージュンも、またブレない女優として進化し続けている。

 

たかはしめありーじゅん
1987年11月8日生まれ 滋賀県出身 2004年から「CanCam」の専属モデルを務めるなど活躍。2012年にNHK連続テレビ小説『純と愛』で女優デビュー。おもな出演作は映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』、ドラマ『アバランチ』『闇金ウシジマくん』シリーズなど

 

※ドラマ『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』 9月20日(火)よりスタート。(MBS毎週火曜24時59分〜/TBS毎週火曜25時28分〜)、9月13日(火)26時〜dTV/Netflixにて先行配信。出演:高橋メアリージュン、宮世琉弥、マキタスポーツほか

 

写真・山口規子 
取材&文・工藤菊香

( 週刊FLASH 2022年9月27日・10月4日合併号 )

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