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フライト15時間でたどりついた「カタール」第一歩踏み出した感想は「ビールが高い」【カカロニすがやの「W杯観戦記」】
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.11.23 19:15 最終更新日:2022.11.23 19:21
日本のみなさん、アッサラーム・アライクム(こんにちは)。お笑い芸人「カカロニ」のすがやです。僕はいま、カタールにいます。目的はもちろん、カタールW杯を現地観戦するため。僕は自他ともに(?)認めるサッカー大好き芸人なのです。
遡ること8年前。一生に一度はW杯を生で見たいと思い、4年かけて貯めた貯金をはたいて単身ブラジルへ。人生で一番楽しい時間でした。その魅力に取り憑かれ、ふたたび現地観戦するべく訪れたロシアでは、勝利の歓喜と14秒間の絶望を味わいました。
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僕の目の前でベルギーのGKクルトワがボールをキャッチし、MFデブルイネの足元にボールを転がした瞬間、一気呵成に駆け上がってきた赤いユニフォーム軍団は、まるで湧き上がるマグマのようでした。アディショナルタイムに点が入って3-2で敗北。泣きすぎて、その後のことはあまり覚えていません。
ロシアW杯以降の4年で、僕の周りの状況も大きく変わりました。セネガル戦で観客席に飛んできたボールをヘディングしたことでバズり、今でも『ワールドカップ ヘディング』で動画検索すると大迫選手やファンペルシーのゴールを差し置いて僕が最初に出ます。
余談ですが、この4年の間に結婚して子供も生まれました。妻には結婚するときに、「久保建英が代表にいる間だけはW杯に行かせてほしい」と、貧乏芸人のプロポーズとは思えない条件を提示して許可をいただいています……。
そんな僕が、日本の初戦であるドイツ戦の前日(11月22日の夜)にようやくカタールにたどり着いたところで、最初に湧き上がった思いはこれです。
「ビール一杯1900円って、ふざけんな! こっちはW杯に酒飲みに来てんだよ! このW杯のためにどんだけバイトしたと思ってるんだ!」
今回のW杯は初の中東開催。イスラム圏の国では国内でお酒の販売はおろか、持ち込みも禁止されていますが、毎回、W杯のメインスポンサーにはお酒のメーカーが名を連ねているので、大会中は飲めると聞いていました。
しかし、大会数カ月前に「ビールが飲めるのはスタジアム、ファンフェスタ(各国のサポーターが集まるイベント会場)のみ」と発表されました。まあ、これはしょうがないです。その国の文化もありますから。
いやいや、ビールの値段が1900円とは……カタールには、過去僕が泊まってきた1泊1000円くらいのドミトリーはありません。宿泊費は過去のW杯の10倍はかかりそうな感じです。
夜10時にカタールに到着した僕は、節約のため、日本人数人で予約したアパートに向かいました。途中の駅のホームで、負けたばかりでうなだれるアルゼンチンサポーターを尻目に、大はしゃぎしているサウジサポーターから「明日頑張れよ!」などと声をかけられると、お酒は飲めなくても「これがW杯だよなぁ」と実感します。
宿までは無料のメトロを利用しつつ、わが足も駆使するつもりでしたが、暗くて怖いから徒歩は断念して駆け抜けることに。途中、ラクダ料理屋を見つけて写真撮ったりしながら、ようやく宿に到着です。
宿では先に到着していた日本人のみなさんがコーラで乾杯していました。僕は、15時間のフライトと、30分のジョギングで疲れはて、一足先に眠りにつきました。ベッドは快適ですが、相部屋で1泊1万円。高いなぁ。
そしていよいよ本日、初戦のドイツ戦です。組み合わせが決まってから、ドイツ代表の試合はすべて見ましたが、正直いけると思ってます。まったくチャンスがない相手ではない。
開幕戦でのカタールやイランなど、同じアジア勢の惨敗に腰が引けもしましたが、あのメッシ率いる強国・アルゼンチン相手に番狂わせを起こしたサウジアラビアには勇気をもらいました。
日本だって、勝てます。今度こそ優勝候補を倒して世界を驚かせましょう! さて僕は、これからスタジアムへ。共に闘ってきます!
写真&文/すがやなおひろ、構成協力/松田優子
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