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『ザ・トラベルナース』粛々と伏線を回収した大正解の最終話…岡田将生の代表作になりそうな予感【ネタバレあり】

エンタメ・アイドル 投稿日:2022.12.09 15:31FLASH編集部

『ザ・トラベルナース』粛々と伏線を回収した大正解の最終話…岡田将生の代表作になりそうな予感【ネタバレあり】

 

 正直、すべてが予定調和の最終話だった。

 

 が、本作に視聴者が求めていたのはその “奇をてらわない” 王道路線だろうから、大正解のフィナーレだったとも思う。

 

 主役を岡田将生が演じ、バディ役を中井貴一が演じる看護師にフィーチャーした医療ドラマ『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日系)のことだ。12月8日放送の第8話で最終話となり、大団円で幕を閉じた。

 

 

 本作は米倉涼子主演の大ヒットシリーズ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(テレ朝系)の脚本家・中園ミホ氏のオリジナル作品。

 

 否が応でも『ドクターX』を彷彿させる「テレビ朝日×中園ミホ×医療ドラマ」という布陣のため、『ドクターX』ファンからの期待値が高かったようだが、その期待にみごと応える作品になったと言える。

 

■【ネタバレあり】余命半年の中井貴一は助かるのか?

 

 主人公は、医師の指示で医療行為もできる看護資格「NP(ナース・プラクティショナー)」を所有し、アメリカを転々としながら医療活動に従事していたトラベルナース・那須田歩(岡田)。医療のエキスパートではあるが、プライドが高く、言動はストレートで、序盤では仲間と馴れ合うことも避けていた高慢キャラである。

 

 バディは、「病気を診るのが医者、人を見るのがナース。患者様が元気になってくれさえすればいい」という信条を持ち、あちこちの救急病院で働いてきたミステリアスなスーパーナース・九鬼静(中井)。医療に関して圧倒的なスキルを持っており、まだまだ精神的に未熟な歩に対して、「プライドだけが無駄に高い、ただのバカナースです」などと、きちんと叱責してくれる頼もしい存在だ。

 

 主義主張の異なる2人が、反発しながらも数々の患者を救っていき、固い絆を育んでいくという定番のバディものドラマだったと言えるだろう。

 

 ここで、ネタバレありで最終話のストーリーをざっくり説明しておこう。

 

 静が急性心不全を起こして倒れ、突然死を起こすこともあるマルファン症候群であることが判明。静本人は病気を自覚しており、余命が半年もないことを悟っていた。

 

 だが歩が、かつて敵対して病院を去っていた外科医(柳葉敏郎)に助けを求め、彼のツテでニューヨークにいるゴッドハンドと呼ばれる女医が手術をしてくれることになり、ハッピーエンドに。柳葉演じる外科医は自らが執刀することを冷徹に断るも、裏でニューヨークに連絡してくれていたという善人化パターンだった。

 

 経営第一主義で情け容赦のないキャラだった院長(松平健)も、同じく善人化パターン。静の病気がわかると「働けないナースはいらない」と非情な発言をするも、実は静に助けられていた過去があり、彼を救えないかと尽力してくれていたのだ。

 

 柳葉や松平といった大御所俳優が演じた悪役が、最終的に改心して漢を見せるというのは予想どおりではあったが、本作のファンの多くは、こういったお約束の展開を求めていたに違いない。いずれにしても、表向きは非協力的な悪態をついておきながら静を救おうと動いてくれる、とんだ “ツンデレおじさんズ” である。

 

■今クールの新規ドラマのなかで民放トップの高視聴率

 

 こうして振り返ると、最終話はドラマの教科書に載っているお手本のようなストーリーだった。

 

 まず、バディがこの世を去って終幕となっていたなら、ショッキングで話題性はあったに違いないが、この作品を愛した視聴者たちはそんな悲劇的結末は求めてはいないだろう。

 

 前述したとおり、柳葉演じる外科医との因縁は解決し、松平演じる院長と静の過去も判明。また、歩は幼い頃に母が亡くなっているが、その母を看取った看護師が実は静で、静はこれまでもずっと、歩の成長を陰ながら見守っていたことがラストで明らかとなった。

 

 張られていた伏線がもろもろ回収され、反発し合っていた2人が数十年来のつながりがある運命のバディだったこともわかる展開で、このうえなくスッキリ清々しい。ファンが求めている要素を粛々と詰め込んだ職人技のような最終話だと感じた。

 

 さらに言うと、ここまできれいに幕を下ろしていながら、続編を制作する余地はいくらでもあるのも見事。

 

 歩と静はニューヨークへ旅立ったが、もともと病院を転々とするトラベルナースなので、多くの問題や闇を抱えた病院に2人がまた颯爽と現れる第2シリーズは容易に想像できる。今回のレギュラーキャラを再登用したいのであれば、改心した院長が解任され、新たな極悪院長キャラなんかを登場させれば、同じ病院が舞台でも続編は可能だろう。

 

 本作の世帯平均視聴率(※ビデオリサーチ調べ/関東地区)は第1話11.9%、第2話11.1%、第3話12.6%、第4話11.3%、第5話12.1%、第6話12.3%、第7話12.6%、第8話12.9%と余裕の二桁キープ。全話平均で12.1%と、今のご時世なら大ヒットと言える数字を残している。

 

 今クールで言えば、同じテレ朝の『相棒』などを除いた新規ドラマのなかで、ぶっちぎりの民放トップ視聴率を獲得しているので、テレ朝としては息の長いシリーズに育てたいだろう。

 

 30代で役者として脂が乗ってきた岡田としては、代表作となるシリーズ作品があるのは強みになるし、中井としてもアラ還になった今、ヒットシリーズにめぐり合えるのは嬉しいのではないだろうか。

 

 歩と静の絶妙コンビ、これで見納めはあまりにもったいない。

 

堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『週刊女性PRIME』『日刊SPA!』などに寄稿中

( SmartFLASH )

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