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“ペンギン池落下”で明らかになったテレビ局の“動物軽視”姿勢「数字が取れる」で繰り返し起きる“小道具”扱い
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.03.28 18:45 最終更新日:2023.03.28 18:45
3月24日に起きた、『スッキリ』(日本テレビ系)での“ペンギン池落下事件”。
栃木県の動物園「那須どうぶつ王国」で、ペンギンがいる池にオードリー・春日俊彰が何度も落下した事件は物議をかもし続けている。
園側は当日、「打ち合わせになかった状況」「誠に遺憾」と、厳重抗議したことをTwitter上で明かしている。27日には、日テレの石沢顕社長が定例会見で「動物園の方々、出演者の方々にご迷惑をおかけし、視聴者に不快な思いをさせてしまった」と陳謝する事態に。
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さらに同日、ついには公益社団法人日本動物園水族館協会まで声明を発表。
《テレビ局等のマスメディアに協力するのは、広く人々に動物たちや命の大切さを知り学んでいただき、さらに生物多様性や地球環境の保全にも関心を向けていただくことを望んでいるからです。それは世界的にも動物園水族館の社会的役割にもなっています。今回の番組内容は、そのような目的に合致したものとはとても思えません》
と、放送内容を批判した。
「これまでも、テレビ上での動物の扱いをめぐって、さまざまな事件がありました。2020年には『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)でヘビを使ったドッキリをおこない、FUJIWARA・藤本敏史さんがヘビを強く握り、投げ捨てるという映像が流れ、炎上しました。同年の『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)では、金魚を使ったマジックを放送し、金魚を雑に扱う様子に批判が殺到。2019年の『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)では、イギリスでフェレットをレギンスの中に無理やり入れ、暴れるフェレットに耐える“我慢比べ”を紹介し、大きな批判が寄せられました。
テレビ局はこれまで、何度も何度も動物を“小道具”扱いすることで、炎上してきたのです」(芸能記者)
それでも、あえて動物を使った企画をテレビで流そうとするのは、どういう理由があるのか。テレビ局関係者はこう語る。
「まず、視聴率について『ラーメン』『動物』『子供』は数字が取れるという“3大鉄則”があります。実際にはそれほど簡単な話ではありませんが、やはり動物は“画がもつ”ので企画が通りやすいのです。
手っ取り早いのは、SNSで話題になっているかわいいネコやイヌの動画を許可取りして、そのまま流すことですよ。1日中ネットサーフィンして、ひたすら生き物の動画を探すスタッフすらいるほどです。本物の動物を扱った企画だろうと、視聴者の動画を使った企画だろうと、テレビマンにとって動物が数字を取るための“道具”であることには変わりがありません。
年々、視聴者の動物愛護への意識が高まっている一方で、スタッフは厳しい予算のなかで、なんとか制作しているという状況です。とくに小さなコーナーは、企画段階で『視聴者の目にどう映るか』という視点で慎重に考える余裕がありません。そりゃ炎上しますよね」(テレビ局関係者)
こんなことが続けば、視聴者に見放される日も近いはずだ。
( SmartFLASH )