エンタメ・アイドル
HKT48卒業「矢吹奈子」声の小さい小学生が “天使の歌声” で韓国の人気者に…記者が目撃した成長物語
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.04.06 06:00 最終更新日:2023.04.06 06:00
4月1日、アイドルグループ「HKT48」の矢吹奈子が、横浜でおこなわれたコンサートをもってアイドルから卒業した。卒業コンサートには、指原莉乃ら、同グループのOGたちも駆けつけ、後輩の門出を祝った。
矢吹がアイドルになったのは、指原が “スカウト” したからだ。握手会に参加した矢吹を、指原が「絶対AKB48になれるよ。オーディション受けなよ」と誘い、矢吹はその言葉を信じて、48グループの門を叩いた。
【関連記事:HKT48矢吹奈子、韓国で自信喪失して泣きながら指原莉乃に電話「私を救ってくれた “いいことリスト”」】
東京在住の小学6年生だったが、アイドルになるため福岡へと移住した。
矢吹はアイドルとしてすぐに頭角を現した。同学年の田中美久とのコンビ “なこみく” として売り出され、ファンから認知された。指原からも愛され、年齢の離れた姉妹のような関係に見えた。
当時の矢吹は、一人では何もできなかった。小学生なのだから仕方がない。
私が初めて取材したのは2013年12月。メンバー数人による座談会形式だったが、矢吹の声は小さすぎて、1~2メートル先のICレコーダーまで届かないレベルだった。笑顔を見せることもなく、ただただ緊張しており、他のメンバーのフォローがないと取材が進まなかった。
その数カ月後。指原と矢吹をペアで取材した。矢吹は隣にいる先輩を「さしこちゃん」と呼んでいた。
指原は先輩と後輩の上下関係をなくすため、HKT48内に “敬語禁止令” を発令していた。それが功を奏したのか、矢吹は指原にはすっかり懐いていて、数か月前には見ることがなかった笑顔にあふれていた。
インタビューでも言葉をしっかり発せられるようになり、自己表現ができるようになっていた。
その後の矢吹は急成長。選抜総選挙にもランクインするようになり、2018年には日韓合同アイドルグループ「IZ*ONE」のメンバーになった。
オーディションでは「天使の歌声」と称され、韓国での2年半の活動で女性ファンが急増した。メンバーとの合宿生活で韓国語もマスターした。
期間限定の活動と決まっていた「IZ*ONE」は、当初の予定どおり、2021年4月に解散。矢吹は福岡へと舞い戻った。
矢吹の腹は決まっていた。韓国で学んだことをHKT48に取り入れることが自分の使命である、と。MV撮影では、矢吹が中心となり、振り付けを指導。ダンスをモニターで徹底的にチェックし、揃えるまでやり直しをさせた。
取材で何も答えられなかった少女は、グループのダンスリーダーに成長していた。とはいえ、それぞれが別物と理解し、HKT48をK-POP色に染めることはしなかった。
卒業後は女優を目指す。卒コン後におこなわれた囲み取材では、「大きな目標だけど、朝ドラのヒロインをやりたいです」と将来を見据えた。
アイドルとして成長する姿を見せてくれた矢吹。女優としてどんな成長譚を見せてくれるのだろうか。
取材・文/犬飼 華
( SmartFLASH )