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元NMB48「藤江れいな」に学ぶアイドル卒業後の出口戦略

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2017.07.29 16:00 最終更新日:2017.07.29 16:00

元NMB48「藤江れいな」に学ぶアイドル卒業後の出口戦略

 

 人気アイドルといえど、グループ卒業などで女優やタレントに転向したのちには、思うように活躍できないことは多々ある。

 

  AKB48の卒業生にしても、在籍当時に絶大な存在感を発揮した前田敦子や大島優子を除き、現在も人気といえる人物はなかなか多くはない。

 

 そんなとき、大きな支えになるのが、昔から応援してくれているファン。しかし、「もうアイドルじゃない」「私は女優だから」という意識が先行し、これまでのファンを大事にできない人も多い。

 

 卒業してしまえばイチ新人であるタレントに、そう多くの仕事はない。こうして、新しいファンを獲得することもできず、これまでのファンも失ってしまうのだ。

 

 アイドル卒業後の進路、いわゆる出口戦略について優良なモデルケースは少なかったのだが、今年6月にNMB48を卒業した藤江れいなは、その一例となる可能性を秘めている。

 

 2007年にAKB48へ加入した藤江は、2015年に大阪を拠点とするNMB48へ移籍し、今年卒業。この間に舞台や映画の舞台も数多く踏んでおり、映画『ベトナムの風に吹かれて』では松坂慶子と共演するなど、女優としての活動の幅を広げてきた。

 

 お茶の間で彼女を認識している人の数はまだまだ多くないだろうが、彼女の大きな特徴として、活動開始当初からの根強いファンが多いことが挙げられる。

 

 その理由として、いくつかの条件がある。まずは、10年間アイドルとして活動してきたなかでスキャンダルが皆無。ファンに「裏切られた」と思わせたことがない。握手会での対応もよく、ファンと触れ合えるイベントを欠席することがほとんどなかった。

 

 さらに、自身がファッション好きであるという特性を活かして、2012年に「22時の嫁」という自主企画を開始。毎晩22時に、私服の写真をネットで公開し、ファンがコメントをつける……という習慣を、かれこれ5年以上継続している。ネットを介してはいるが、決まった時間にコミュニケーションをとれることで、身近に感じられる。

 

 こういったファン対応の積み重ねによって、熱心で根強いファンが支え続けてくれる土壌が形成されてきた。

 

 NMB48を卒業後の6月には、東京と大阪で写真集『記憶 Memorial Films』発売イベントとして、握手会を開催。サイン本計1600部が完売し、発売翌週の6月29日付けの「honto書籍ランキング」で総合1位に輝くなど、なかなかの好調ぶりだった。

 

 会場には、別会場で行われていたAKB48グループの握手会とはしごする客が多数いた。卒業後もしっかりとファンサービスを続ける姿勢を見せており、所属事務所によると、開設から間もないファンクラブの有料会員数もなかなか好調だという。

 

 過去のインタビューでは「舞台に出演すると、出演中はすべての回を見に来てくれるファンも多い」と語っていたが、これだけのファンサービスを継続できれば、今後とも、根強いファンが応援し続ける土壌が残っていると言えるだろう。

 

 卒業後、ファンが離れてしまうことに驚くアイドルも多いが、応援し続けてくれるかどうかは、それまでの行動にかかっている。藤江は、いいお手本といっていいのではないか。

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