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仙道敦子 『ホットドッグ』で「思い切って」のショートカットが自身の“代名詞”に【1990年代ドラマ「人気女優」の撮影秘話】

【画像あり】ドラマ『卒業』撮影現場で各映画賞を総なめにした『ケイコ 目を澄ませて』(2022年)では、岸井ゆきの扮する聾唖のボクサーが通うジムの会長夫人を演じた。「三宅唱監督とはNetflixの『呪怨:呪いの家』でご一緒して、またぜひとお話ししていたら、素敵なお申し出をいただけて……」(写真・松沢雅彦)
「23年間も休業するつもりはなかったのに、いまでは(芸能界から)離れていた時間のほうが長くなってしまいました」
そうほほえむ仙道敦子が、男性週刊誌のインタビューに応じるのは、1980年のデビュー以来、初めてのこと。仙道は“ドラマのTBS”の黄金時代に、同局の作品に切れめなく出演。まさに、「1990年代ドラマ」を代表する女優だ。
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「リハーサル室のホワイトボードに書かれた数字(視聴率)に“びっくりマーク”が打たれ、スタッフのみなさんが喜んでいたのを思い出します。自分が主役の作品で、と信じられませんでした」
その一作が、『卒業』(1990年)。就職差別や偏見に翻弄される短大生を演じた。
「(就職差別について)信じられない時代ですよね。とはいえ、私は学業よりお仕事を選んだので、学生を演じられたことはすごく楽しかったです。でも、そこから間を置かず、(柳葉敏郎が演じるテキヤの恋人を演じた)『ホットドッグ』(1990年)ですから(笑)。それまではおとなしい役が多かったので、自分に演じられるのかな、と不安でした。それで思い切って、髪をショートカットにしたんです」
以降、1995年に子育てのために表舞台から姿を消すまで、ショートカットは仙道の代名詞となった。
せんどうのぶこ
1969年生まれ 愛知県出身 1993年に俳優の緒形直人と結婚。2018年の復帰後も、映画やドラマに出演。最新作はNetflixで5月4日から全世界配信予定の『サンクチュアリ -聖域-』
取材&文/鈴木隆祐