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『どうする家康』視聴者の胸打つ“本多忠真の最期”演じた波岡一喜が語る秘話「山田裕貴とだからできた」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.05.17 20:00 最終更新日:2023.05.17 20:53
「殿としての『徳川家康』も、俳優としての『松本潤』も支えたい。これが、松本潤くんに対する『三河家臣団』の、共通の思いなんです。家臣団は本当に仲がいいチームです。まだクランクアップしていないのに『毎年、集まろう』みたいな話になっていますから(笑)」
そう笑うのは、俳優の波岡一喜だ。NHK大河ドラマ『どうする家康』で、松本潤演じる徳川家康を支える三河家臣団のひとり、本多忠真(ただざね)役を演じた。5月14日に放送された第18回「真・三方ヶ原の合戦」では、徳川家康の“唯一の敗戦”が描かれ、波岡は大きな見せ場を作った。
信玄率いる武田勢に攻め込まれ、徳川軍は散り散りに撤退。逃げるよう促す忠真に、甥の本多忠勝(山田裕貴)が「叔父上を置いては行けぬ」とその場に残ろうとする。そんな忠勝を、「おめえの死に場所はここではないだろうが。おめえの夢は、主君を守って死ぬことじゃろうが!」と殴り倒す忠真。
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「好きなんじゃろうが。殿を守れ、おまえの大好きな殿を」と忠勝を抱きしめ、涙ながらに酒をあおった忠真は、「さあ、本多忠真様がお相手じゃ。ここから先は一歩も通さぬ!」と、武田軍にひとりで立ちはだかる――。
叔父と甥との、胸が熱くなるやりとりが涙を誘ったが、このシーンは俳優、波岡一喜と山田裕貴の絆がもたらしたものだった。波岡はこう語る。
「僕は、山田裕貴が大好きなんですよ。裕貴とは、2016年の映画『闇金ドッグス』以来の共演になりますが、つねに芝居とまっすぐ向き合う姿勢は変わらない。今回は裕貴の叔父役なので、撮影中も一緒に過ごす時間が多く、彼に助けられているシーンがたくさんありました。僕が演じた本多忠真は、裕貴とだからできたと思っています」
そんな忠真役を、波岡は2021年に放送された大河ドラマ『青天を衝け』で演じた、川村恵十郎役がつなげてくれたと話す。川村は、仕えていた平岡円四郎(堤真一)が殺された無念さを抱えながらも、渋沢篤太夫(後の渋沢栄一、吉沢亮)のもと、率先して刀をそろばんに持ち替えて、新しい時代を生きていこうとした人物だ。
「じつはあの役は、円四郎が亡くなった後は出演の予定はなかったんです。でも脚本・演出スタッフ陣が役を膨らませてくれて、ほぼ最後まで出演させていただきました。僕は本来、寡黙で、心に熱いものを持っている役は得意ではないんです(笑)。演じることの多いコワモテの役とは、逆の方向に振っていただいたのがよかったんでしょうね。
僕は、この『青天を衝け』の川村恵十郎役があったから、『どうする家康』で、感情を押さえようとしながらも、あふれ出してしまう忠勝との別れのシーンが演じられたのだと思っています。気持ちを込めて役を演じることができて、本当にありがたいと思っています」
多くの視聴者に強い印象を残した波岡。『どうする家康』の今後の展開からも、目が離せなくなりそうだ。
なみおかかずき
1978年8月2日生まれ 大阪府出身 ドラマ『プライド』(2004年、フジテレビ)でデビュー。映画『パッチギ!』(2005年)、『クローズZERO』(2007年)で注目され、多くの映画やドラマ、舞台で活躍。配信ドラマ『火花』(2016年、Netflix)では主演を務め、NHK大河ドラマ『青天を衝け』(2021年)でも話題に。また2023年は舞台『幾つの大罪~How many sins are there~』に出演、放送中のドラマ『稲妻ムービーマーケット』(サンテレビ)では主演を務め、6月から放送のWOWOW『ドロップ』では14年ぶりのカムバック出演が話題に。
( SmartFLASH )