佐藤隆太「ビッグモーター」CM出演解除報道　タレントから企業へ「イメージ悪化」賠償請求は可能か？　弁護士に聞いた

 

　中古車販売大手のビッグモーター（東京都港区）が、修理依頼で持ち込まれた車両に故意に傷をつけ、損害保険会社に修理費を水増し請求していた問題で、7月18日に外部弁護士らによる特別調査委員会が報告書を公表した。

 

「そこには『ゴルフボールを靴下に入れて車体を叩く』『ドライバーで（車体に）傷つける』など、にわかには信じられない行為の数々が書かれていました。

 

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　2022年11月からの8427件の保険金申請を調べた結果、15.1％に当たる1275件、金額にして4995万円分で、なんらかの不適切な行為が見つかったとしています。不正は全国の工場で見つかり、組織的だった疑いが濃厚です。経営責任をとるとして、兼重宏行社長は1年間、報酬を全額返上。副社長は50％、専務は30％、常務は20％、取締役は10％をそれぞれ3カ月間、返上する発表していますが、『処分が軽い』という声があがっています。兼重社長が記者会見をするという情報は入っていません」（週刊誌記者）

 

　この“事件”は、芸能界にも波紋を広げている。

 

「2017年からCMキャラクターを務める俳優の佐藤隆太さんが、同社とのCM出演契約を解除する方向で協議していると報じられました。

 

　CMでは『車を売るならビッグモーター』のキャッチコピーとともに『会社の顔』を務めてきましたが、国土交通省も調査に乗り出し、車を傷付けられた被害者から訴訟が起こされる可能性も否定できず、このままではタレントとしてのイメージダウンにつながります。そのための契約解除措置です」（芸能ライター）

 

　佐藤の所属事務所も、報道をおおむね事実と認めている。ネットのニュースサイトにも

 

《佐藤さんのイメージは正直強いからな。距離を置くならすっぱりやらないと》

 

　と、芸能活動への影響を懸念する声があった。

 

　では今後、佐藤サイドからビッグモーターに、タレントとしてのイメージダウンを理由に、損害賠償などを請求することは可能なのだろうか。これまで、芸能人が不祥事を起こし、企業から違約金を請求されるケースはあったが……。

 

　企業契約に詳しい平手啓一弁護士に聞くと「理論的には可能です」という。

 

「しかし『ビッグモーターのCMに出ていたから、ドラマ出演の話がなくなった』『新規のCM出演が白紙になった』など、わかりやすい事実があればいいですが、そうでなければ提訴は難しいと思います。また不祥事によって『精神的に苦痛が生じた』と、慰謝料請求も可能ですが、額は数十万円だと思います。

 

　一方、ビッグモーターに預けて車を傷つけられた顧客から『佐藤隆太さんがCMに出演していたから、この会社を信用した』と、佐藤さんが訴えられる可能性もゼロではありません」

 

　ネットニュースでは

 

《随分前からビッグモーターの評判の悪さは噂になっていた事を佐藤隆太さん及び所属する事務所は把握してなかったのか？》

 

　と、同社のニュースがすでに一部で話題になっていたものの、その時点で対応しなかったタレントや事務所に対し、疑問を抱く声もあった。タレント側にも、CMへの危機管理能力が問われる時代ということか。

( SmartFLASH )