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『トリリオンゲーム』目黒蓮を支えるバイプレイヤーに注目…小悪党の負け顔・仲間の “クセ強” 感が最高すぎる
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.08.25 11:00 最終更新日:2023.08.25 11:00
主演の目黒蓮がそこまで目立たなかったが、脇を固めるキャスト陣の演技が光り、ストーリー的にもスッキリ大勝利という展開。見応えがあった。
先週金曜に第6話が放送されたSnow Man目黒蓮主演の『トリリオンゲーム』(TBS系)。「ビッグコミックスペリオール」(小学館)で連載中の同名漫画が原作だ。
筆者は原作コミック未読のため、そもそも原作のストーリーがいいのか、それともドラマ版の脚本の妙だったのかはわからないが、視聴者をグイッと惹き込んだことは間違いないと思う。
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■國村隼と塚本高史が最高の負け顔を披露
ハッタリと野心と類まれなるコミュニケーション能力を武器に、1兆ドル(トリリオンダラー)を稼いで、成り上がりを目指すハル(目黒)。ハルの親友でバディとなるのが、気弱なコミュ障ながら、世界トップレベルのプログラミング能力とハッキング能力を持つガク(佐野勇斗)。
正反対の最強タッグが、事業計画も起業資金もゼロから立ち上げたのがトリリオンゲーム社だ。
第6話では、自社開発したスマホ用のソシャゲを大ヒットさせるというミッションと、大手芸能事務所・ゴップロの社長を退陣に追い込んで買収するというミッションが、同時進行で進められていた。
結論を言うと、どちらのミッションも成功して、トリリオンゲーム社はまた一段階ステージが上がったところで第6話は終了。かなりスッキリする展開だったのだが、それを盛り上げる悪役たちの負け顔がよかった。
日本最大のIT企業・ドラゴンバンク社を一代で築き上げた怪物経営者・黒龍(國村隼)が、晴れの舞台でゲームプロデューサー・蛇島(鈴木浩介)に裏切られたときの苦虫を噛み潰したような顔。
傲岸不遜な態度ながら、どこか下っ端感のあるゴップロ社長の神(じん/塚本高史)が、手駒のように扱っていた同社の看板俳優の裏切りにより、株主総会で退陣に追い込まれたときの狼狽する顔。
業界の大物や黒幕の役を数多くこなしている國村の魅せる演技が素晴らしいのは言わずもがなだが、塚本のムカつく小悪党っぽさもなかなか板についていた。
サクセスストーリーは主人公側の正義キャラだけでは成り立たないし、大物の悪者キャラだけでも成り立たない。今回の塚本が演じたような、絶妙にイライラする小ボス・中ボスも必要不可欠。
かつて若手イケメン俳優枠だった塚本は、一周まわって吹っ切れている印象で、今後も小悪党キャラのバイプレイヤーとして需要がありそうだ。
■鈴木浩介演じる濃いキャラがクセになる
また、鈴木が演じた蛇島のキャラがとにかくよかった。
蛇島はドラゴンバンク社にいた大ヒットゲームのプロデューサーで、ゲームはカネが儲かってナンボという主張だったが、黒龍に逆らってトリリオンゲーム社に移籍することに。
純粋におもしろい作品を作りたいというゲーム愛あふれるトリリオンゲーム社のクリエイターと、蛇島は何度も衝突していた。ただ、彼は拝金主義を突き詰めた結果、売れるゲームはユーザーの心が揺れること(=楽しんでもらうこと)が重要だという真理に至っており、結局は同じ方向を見すえて共闘していくという展開は胸アツ。
鈴木の役作りもさすがの一言。
蛇島の一人称は「おっちゃん」で、ヘンテコな小走りをしたり指パッチンをしたりするアクの強い人物。鈴木のクセのある演技によって、最初はムカつくのだがどんどんかわいらしく見えてきて、愛されキャラに昇華させていた。
今回の主人公・ハルは、巧みな心理戦を主導していたものの、あまりブッ飛んだ破天荒なことはしていない。けれど、黒龍や神といった悪役の負け顔や、濃いキャラである蛇島が頼もしい仲間になったことで、ストーリーは大いに盛り上がった。
主演の目黒は、國村、塚本、鈴木といったバイプレイヤーの好演に助けられたように思う。
――本作の世帯平均視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区)は、第1話7.4%、第2話5.6%、第3話5.2%、第4話5.5%、第5話5.3%、第6話5.0%と推移。低水準だが5%をぎりぎり堅守しており、固定ファンを掴んでいることがわかる。
また、見逃し配信の人気の指標となるTVerのお気に入り登録者数は、93.3万人(8月23日現在)とまずまずの数字。
今夜放送の第7話でも、主演の目黒の神輿を担ぐバイプレイヤーたちの活躍に注目だ。
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『現代ビジネス』『集英社オンライン』『日刊SPA!』などに寄稿中
( SmartFLASH )