事務所名の変更問題などで揺れるなか、10月2日、ジャニーズ事務所の会見が予定されている。
「例年、『NHK紅白歌合戦』の出場者が発表されるのは11月中旬から下旬で、10月前半にはほぼ内定します。今年は “ジャニーズ枠” がどうなるかが最大の焦点ですが、NHKはこの会見を見て最終的に判断をするようです」(芸能記者)
2022年は「関ジャニ∞」「KinKi Kids」「King & Prince」「SixTONES」「Snow Man」に加えて、デビューしたばかりの「なにわ男子」が初出場。計6組のジャニーズ事務所所属グループが『紅白』に出場した。
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関東地区の平均世帯視聴率は35.3%と過去2番めの低さだったが、この6組がいなければ、もっと下振れしていたのは間違いないとNHK局内では考えているという。
NHKにとってジャニーズ出場の可否は、「視聴率」と「世論の反応」の間で難しい判断を迫られている。
「2023年9月11日放送の『クローズアップ現代』でジャニーズ事務所の性加害問題を取り上げ、メディアの問題点も伝えたところ、視聴者からの声が噴出したんです。
『クローズアップ現代』放送後におこなったモニター調査では、ジャニーズ事務所に対する批判や、番組の追及が足りないという批判が全体の声の75%だったそうです。
これに上層部は大慌て。こうした背景もあり、今年の『紅白』は “ジャニーズ枠ゼロ” という可能性も視野に入っています」と、NHK職員は明かす。
さらに悩ませているのが、「どうやって、誰が、ジャニーズ事務所側にグループの出場見送りを伝えるか」だとNHK職員はつけ加える。
これまで、NHKとジャニーズの「蜜月」は多く報道されてきた。
本誌も、9月25日に配信した記事で、東京・渋谷にある「NHK放送センター」西館7階にジャニーズ専用の部屋が用意され、故・ジャニー喜多川氏が “子供たち” を膝に乗せたりする「異様な空間」だったことを報じている。
さらに、NHK放送センター近くのジャニーズ事務所が所有する瀟洒な7階建てビルの3フロアほどを「周辺賃料と比べて高額な家賃」(NHK職員)で賃借契約していることも報じた。
両者はそれほど “べったり” の関係にあるのだ。週刊誌記者が、こう話す。
「NHKは、ジャニーズ事務所がなければ番組が成り立たないほど依存しています。『紅白』に限って言えば、1965年に真家ひろみ、飯野おさみ、中谷良、青井輝彦が『ジャニーズ』として出場したのがジャニーズ事務所の最初の出場でした。そこから年々、出場数を増やし、ここ10年は5組以上の出場が当たり前になっています」
そこで本誌は、独自に歴代『紅白』での “ジャニーズ枠” の動向を調査した。2000年以前では、田原俊彦、近藤真彦、シブがき隊、少年隊が出場した1986年と、近藤真彦、少年隊、光GENJI、男闘呼組が出場した1988年の4組が最多だった。
SMAPが国民的アイドルグループになった以降の2000~2008年も最大2組が出場という状況だった。
「最初に潮目が変わったのは2009年です。デビュー10周年を迎えた『嵐』の初出場を含めて4組に倍増しました。嵐は藤島ジュリー景子社長がお気に入りのグループと言われています。
そこから嵐は、活動休止する2020年まで12年連続出場。その間にジャニーズ事務所の出場枠はどんどん増加しています。
一方で、白組の総出場組数は1970年代からほとんど変わっていないので、必然的にジャニーズ事務所タレントの割合は増えています」(前出・週刊誌記者)
出場者発表のタイムリミットは刻々と迫っているが、こうした背景もあり、NHKは苦慮しているという。
「ジャニーズ事務所には大恩があるゆえ、なかなかNHKから『今年の出場は見送ります』とは切り出しにくい。『紅白』担当者は『ジャニーズ事務所が自発的に出場辞退を申し出てくれないだろうか』と、祈るような気持ちでいるのが本音ですよ」(前出・NHK職員)
以下は、本誌が調査した歴代の『紅白』ジャニーズ事務所所属タレントの出場組数の一覧だ。
( SmartFLASH )