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『M-1』2023ファイナリスト「令和ロマン」髙比良のM-1解析がすごすぎる…ネタのはやりは?会場で有利なのは?

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.12.11 11:00 最終更新日:2023.12.11 11:00

『M-1』2023ファイナリスト「令和ロマン」髙比良のM-1解析がすごすぎる…ネタのはやりは?会場で有利なのは?

髙比良くるま(左)と松井ケムリ(公式サイトより)

 

 漫才日本一を決める大会『M-1グランプリ2023』(朝日放送系)の決勝進出コンビが、12月7日に発表されました。

 

 決勝に駒を進めたのは、ダンビラムーチョ、カベポスター、くらげ、マユリカ、モグライダー、令和ロマン、さや香真空ジェシカ、ヤーレンズの9組。

 

 なかでも筆者が注目しているコンビは、今回、初の決勝進出となった令和ロマンです。2人は慶応義塾大学出身の高学歴コンビで、吉本興業の養成所の卒業公演『NSC大ライブTOKYO 2018』にて優勝しており、お笑いでも結果を残しています。

 

 

 さらに彼らはその年の『M-1』では準々決勝で敗退するも『GYAO!ワイルドカード』枠で復活し、芸歴1年めにして準決勝に進出しているエリートコンビなのです。

 

 筆者は以前、令和ロマン・髙比良くるまさんと松井ケムリさんに『M-1』についてお話を伺っています。その際にお聞きした、ボケの髙比良さんのM-1解析には驚かされました。

 

髙比良「(芸歴1年めのときのM-1は)無我夢中で宿題を解いてたら準決勝に行けたというか……『M-1でウケるにはどうしたらいいんだろ?』と思って。

 

 それで僕、予選の1回戦から見に行ってて。『誰がうけてる』とか、『こんなネタがウケてるから、じゃあこういうネタをやろう』みたいに、僕だけ分析して取り組むというのをやってたんです。

 

 そしたらいつのまにか準決勝に着いちゃって……『なんでこんなところにいるんだろう?』みたいな」

 

 去年の『M-1グランプリ2022』の傾向と対策については。

 

髙比良「大会が始まる前からどういうネタが流行ってるとか、なんとなくあると思うんです。前年のM-1が終わったときに新しい流れが始まるというか。

 

 たとえば、錦鯉さんが優勝したらシンプルなネタが流行り出すとか。その流れがどんな感じで変わっていくのか全国の吉本のライブが今は配信で見られるんです。

 

 それを見て『今はこういうネタが多くて、こういうのがウケてるんだ』ってわかったら、夏から秋ぐらいに、それまでの流行りから推測される自分たちに合ったネタを、準々決勝から準決勝に向けてすり合わせるんです。

 

 それをさらにチューンアップして『クオリティが高いものを出そう』というのを毎年やっていますね」

 

 2022年の具体的なネタの傾向については。

 

髙比良「簡単にいうとベタからは1個外れてますね。2021年は逆に2020年のお笑い第七世代ブームで新しいお笑いファンがめっちゃ流れ込んできて、ライトだったんですよ。

 

 あとは、ランジャタイさんが新しいお笑いファンを連れてきてくれるカリスマ性があって、そのファンが2021年にM-1にまで入ってきて。それでお客さんたちが1年かけてお笑いを覚えたという感じなんです。

 

 だから、2022年はただの『なんでだよ』とかじゃなくて、すかしたり1個ずらすことを言ったりするのが当たる年だったなと思います」

 

 髙比良さんはM-1で使用する舞台についても分析しています。

 

髙比良「準決勝が『ニューピアホール』なんですけど、ここは異常な舞台なんですよ」

 

松井「お笑いをやるホールではなくて」

 

髙比良「聞くところによると、株主総会とかやってるホールだそうで、ステージが仮設なんですよ。仮設だから足音がうるさかったり(笑い声の)音が響かなかったり、客席がふだんの劇場と違うんです。

 

 あと、広い会場なので顔も見えにくいし。だから大きな会場を経験している人は有利だと思います」

 

 髙比良さんのような高い分析力を持つ芸人さんは他にもいるのでしょうか。

 

髙比良「対策を考えるのはつまらないですから、こういったことを普通はみんなやってないんです。

 

 僕がたまたま好きなだけで、本当は自分が面白いと思うことをやり切ればいい大会なんです。準決勝に進出した芸人で、僕以外は考えてないと思います」

 

松井「たしかに僕も考えてない。だから今日、僕が話せることがないですよね(笑)」

 

 今年はどんな傾向と対策を駆使してM-1の決勝に進出したのでしょうか。12月24日に放送される『M-1グランプリ2023』での令和ロマンの漫才が楽しみでしょうがないです。

インタビューマン山下

1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退しライターに転身。しかし2021年に芸人に復帰し現在は芸人とライターの二足のわらじで活動している。

( SmartFLASH )

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