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佐藤二朗と野間口徹「名バイプレイヤー」先輩・後輩対談! 

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2017.10.07 16:00 最終更新日:2017.10.07 16:00

佐藤二朗と野間口徹「名バイプレイヤー」先輩・後輩対談! 

 

ーー佐藤さんはテレアポや交通整理、野間口さんはタクシー会社の無線係など、30代半ばまでアルバイト生活が続いた。

 

佐藤「転機は2000年の『ブラック・ジャックII』(TBS系)。舞台を観た堤幸彦監督から、本木雅弘さん主演のドラマに声がかかった。板東英二さんにガンを告知する『医者A』役。ワンシーンだけだったんだけど、今の事務所の先代社長が『あいつは誰だ』となって、今に至る」

 

野間口「僕が食べられるようになったのは、『SP 警視庁警備部警護課第四係』(2007年・フジテレビ系)からですね」

 

佐藤「野間口はいつでも現場にフラッと来て、フラッとしゃべって、フラッと帰る。『SP』の怪しげな公安刑事役なんて、肩に力が入るものなのに、気負いを感じさせない。俺とはまったくタイプが違って、正直憧れる」

 

野間口「二朗さんはアドリブっぽく見せて、ぜんぶ緻密な計算なんですよね?」

 

佐藤「ぜんぶではないけどね。どこかからは、ボールの行方はボールに聞いてくれというのもある。でも、俺の芝居を緻密に計算してると公言するとは、野間口、営業妨害だね(笑)」

 

野間口「でも、『わたしたちの教科書』(2007年・フジテレビ系)には感銘を受けましたよ。いじめを告発する教師の役。『その瞬間から泣きはじめるんだ、この人は底が知れない人だ』と、二朗さんに長文のメールを送りましたね。役者に直接感想を伝えたのは、あとにも先にも、あのときだけです」

 

佐藤「覚えていないけど、嬉しいよ」

 

野間口「まさか覚えてないとは……(笑)。じつは、僕にも “どれだけ前に出るか” という芝居をしていた時期があったんです。でも、観る人は拒絶感を覚えるようで……。世の中でいちばん中庸な人間でいようと考えたんですね。『サラリーマンNEO』(NHK。野間口は2008年より出演)では、生瀬勝久さん、沢村一樹さんという主役級の方々の芝居を受けて、自分がどう返すかを考えることが楽しくて、幸せでした。それに、意外とその場を牛耳っているのはこっちなんじゃないかと思ったり(笑)」

 

ーー“バイプレイヤーブーム”といわれる昨今。この現象を2人はどう思うのか。

 

佐藤「バイプレイヤーといわれるのは光栄なこと。でも、俳優は、作品をよくすることに殉じている。皆さんが思うほど、主役、脇役を区別してない」

 

野間口「僕は、“ブーム” って言葉にして、僕たちを目立たせないでほしいですね(笑)。主役をやると、視聴率が悪いと批判されるじゃないですか。僕はこれ以上、子供や家族以外の責任を持ちたくないんですよ」

 

佐藤「野間口はそういう男ですよ。そんなキミが『海賊とよばれた男』(2016年公開)みたいな大作でポスターにも載ってるわけだよ」

 

野間口「僕がやりたいのは、あのポスターに載らないギリギリの役です(笑)」

 

佐藤「でも、現場でスタッフと間違われていたころに比べたら、隔世の感があるんじゃないか」

 

野間口「まだありますよ……。つい先日も、ロケ中に、スタンバイしていたらスタッフさんから『ご通行の方は、こちらに』と言われましたから」

 

佐藤「さすがだね、野間口! お前はそこがいいんだよ(笑)」

 

さとうじろう
1969年生まれ 愛知県出身 10月には出演映画『斉木楠雄のΨ難』『ポンチョに夜明けの風はらませて』が全国公開

 

のまぐちとおる
1973年生まれ 福岡県出身 9月23日より、KAAT神奈川芸術劇場にて舞台『オーランドー』の出演を控えている

 

(週刊FLASH 2017年9月26日号)

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